第八話 門≪ゲート≫破壊作戦
ルーカスは坑道を出てすぐアイシャと連絡を取った。
案の
まずは合流を目指し〝
そして七班のいる北へ向けて移動すること
無事に合流を果たしたルーカスは、情報共有のためアイシャと七班の隊長と話し合いの場を持つことにした。
その間も
他の団員は七班の団員と共に対処へ回った。
ルーカスは配置の中央、障壁に守られ
「——闇……
「ああ。そうだな……仮に〝
「解決には
七班の隊長の言葉にルーカスは
「なるほど。貴方、
アイシャが探知魔術を担当している魔術師の男に
「距離に多少の誤差はありますが、ここからおよそ
「他に気付いたことはある?」
「そうですね、北の地点に
「北か……ありがとう、引き続き索敵をお願い」
アイシャの言葉に男は一礼すると持ち場へと戻った。
得られた情報を整理すると、門の位置はここより八百メートルから
多くの反応が見られる北は、他の場所よりも多くの
現状の打破には
「……
「ならやはり、破壊の力を持つ団長と少数精鋭が別動隊として動くのが良いでしょうね」
アイシャの案にルーカスは頷いた。
さらに現時点での有効打は、ルーカスの持つ〝破壊の力〟のみであるため、それが一番有効かつ確実だろう。
「でしたら七班の三人をこちらへ合流させ、アイシャさんは団長と行動を共にするのが
探索に魔術師は必要でしょうし、外でなら下手に人数が増えるよりも、アイシャさんの魔術が頼りになるでしょう」
七班隊長からの進言だ。
「それは正直助かる。複数相手だとアイシャの
「ではそのように。彼らには私から話をしておきます」
「ああ、了解だ。この場は頼んだぞ」
「お任せください。団長の仕事が終わるまでこちらもきっちり仕事をこなして見せますよ」
七班の隊長はそう言ってニッと笑って見せると、リク、ネイト、ブライスに配置の変更を告げるためその場を後にした。
やるべき事は決まった。
(となればあとは、どの方角から攻めるか——だが)
ルーカスは思案して
「三班は西、五班は南東か」
「はい。手始めに七班と、三班、五班の間に存在するであろう
「それが最善だな。町の守備はどうなっている?」
「こちらの現状を伝え、万が一に備えてあります。すでに騎士団が防衛体制を整えているでしょう」
「了解だ。町中に
「それは……考え
アイシャが苦笑いを浮かべた。
わからない事が多すぎるため、万が一という事もある。
とは言え、ここで
現状で出来る事をこなすしかなかった。
「まずは東側から。時計回りに
「住民の安全を第一に考えて、町の近くからですね」
「ああ。危険の芽はなるべく早く
「了解です。——では、時間も惜しいですし、そろそろ出発しますか?」
アイシャの問い掛けに、ルーカスは「そうしよう」と
そしてルーカスは前線へと目を向けて、武器を振って戦う団員たちの中に金と銀の髪色を見つけると、叫んだ。
「ハーシェル! アーネスト!」
名前を呼んだ二人は、丁度魔獣を倒し終えたところのようだ。
剣に
その際リク、ネイト、ブライスと会話を交わす一コマがあり、きっと
駆け寄った二人に、別動隊として
目標は
迅速かつ確実に。
メンバーはルーカス、ハーシェル、アーネスト、アイシャの四人。
ルーカス、ハーシェルが前衛で、アーネストは前衛のフォローと回復・強化を
今回は少数精鋭かつスピードが求められる任務のため、
他のメンバーも探知魔術が使える事には使えるが、精度には
アイシャにしかこなせない役だ。
布陣が決まったところで、ハーシェルが身体速度強化の魔術、
マナを含んだ若草色の風がルーカスたちを包み込み、体が軽くなるのを感じる。
「よし、行動開始だ!」
ルーカスの言葉を合図に、打開への一手——
四人は
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