地球の何気ない日常

パ・ラー・アブラハティ

重力に引っ張られて

 私はなんのために地球にいるのだろう。友人を作るためなのか、それとも愛を知るためなのか。はたまたその真実を答えを知りたいから存在しているのか。なぜ、本当に私は地球にいるのだろうか。


 友達もあらかたブロックして連絡するために入れたアプリはほとんど機能を失った。形骸化した、それは虚しい骸だ。溜まる通知は公式、映るは喋ることもない変わりゆく丸いアイコン。


 ただ真っ白に塗られた文面は透明すぎて触ることすら出来ずに、あの人がちゃんとこの世に存在していることだけを伝える。


 画面は依然煌々としており、私の心とは対照的だ。見るだけで億劫になり、はぁとひとつため息をこぼす。明るさに照らされて見える埃と共にそのため息は空へと舞って、私の心は深海の海の底へと沈んでいく。光すら届かないこの暗い海は冷たく、重くのしかかる。這い上がることすら、泳ぐ気力すら湧かずに、ただ、ただひたすらにここにいる意味を模索する。


 答えというライフジャケットが、友人というライフジャケットが、愛というライフジャケットが出来たならば、私はこの深海から浮上することはできるのだろうか。


 もし、そんな日が来たならばこの世界に感謝を言えるようになるのか。ひたすらにため息をこぼすのではなく、ひたらすらありがとうをこぼすような人に私はなれるのだろうか。この地球にいる意味が分かるのだろうか。


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地球の何気ない日常 パ・ラー・アブラハティ @ra-yu482

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