第6話ストーカー

担当させていただきます、小暮です。

ストーカー被害に遭われていると言ったご相談と聞きました。


大変な目に遭われましたね。


はい、でも刑事さんまだ話してませんよね?

大変かどうかって分かるんですか?


ええ色々聞きましたから。


えっ?

私まだ何も伝えてませんよ?


ああそうでしたね。申し訳ない、他のストーカーの件と勘違いしまして、もう相談が多くて。


それは刑事さんも大変ですね。


ええ、ありがとうごさいます。

それで加害者に心当たりは?


ええ、実は元彼に付き纏われて、連絡や待ち伏せされたり。


なるほど、他に何かされたりは?


そして別れる原因を詳しく教えてもらえますか?


はい、連絡なんですけど、頻繁にしてきて、ブロックするのも怖くて。


別れる原因は暴力を良く振るわれて、それが原因で別れました。




なるほど。その彼氏の顔写真とかあります?


はいこれなんですけど。


イケメンですね。

どうせ、顔で選んだんでしょ?

だからストーカーされるんですよ?

私みたいな不細工にしておきなさい。


あの…ちょっと失礼では?


いや、すみません気持ちが昂ってしまい申し訳ございませんでした。


いや、別にあなたを批判してるんではないんです。そのイケメンの彼氏が憎くて仕方ないので。


はぁ、すみません意味がちょっと分かりませんが…


私あなたの隣に住む事になったので、何かあれば私に伝えてください。



ええ?

どう言う事ですか?

隣に住むんですか?

何か気持ち悪いです刑事さん…


そんな気持ち悪がらないで下さい。私はあなたの味方ですよ。


味方なら真面目に相談に乗って下さい!

さっきから冗談のつもりですか?

不適切な事ばかりいってますが。


おかしいんじゃないですか?

刑事さん。ただでさえ辛いのに。


確かに私は頭がおかしいところがあるかもしれませんね。

それは自覚してるんです。



あの…疲れるんですが、ちゃんと対策してくれるんですよね?


もちろん。それは仕事なので。

一応妻もいるので仕事はしっかりとさせていただいきます。


奥さんいるとか聞いてませんけど…元彼には警告とかしてくれるんですか?


あぁ妻の話したのは、目の前に妻がいるからですよ。


後ろ見ましたけど、誰もいませんよ?


何言ってるんですか?

妻はあなたの事ですよ。




いい加減にして下さい!

ストーカー被害に遭ってるんですよ!

刑事さんまでストーカーみたいな事…担当の刑事さん変えれますか?



無理なら他の所に相談します。



それは無理ですね。どちらも無理です。

あなたを担当出来るのは私しかいません。


それとあなたは、勘違いしてます。

今まで言わなかったですけど、私刑事じゃありませんよ。

 

はぁ?

もういいです…他の所に相談します。さようなら。


あぁそうだ。

一応あなたの名前と所属聞かせてください。クレーム言います。こんな対応されたら普通怒りますよね?


私の名前ですか?

死神です。

でも私あなたに同情してるんです。


あなた元彼に殺されてるんですよ。だから彼氏が憎いと言ったんですよ。



死神?


そうです。あなたの夫の死神です。

あなたの殺された記憶を消してあげたので覚えてないのでしょう。


あなたは私の妻になる代わりに元彼さんの命を取る契約をしたんですよ。


そんな…嘘よ。


嘘かどうかは、すぐに分かりますよ。

でも殺された記憶を消すだけじゃなくて、契約の記憶も消すのは何故だと思います?


嘘私死んでない…あなたが頭おかしいだけよ。


正解です。私が頭がおかしいから、消したのです。その方が興奮しますからね…楽しませて下さいね。


あはは、もう小暮さん私もう駄目。私、死んでないで正解しちゃってるじゃない。笑ってしまったわ。



頭のおかしい振りやっぱり駄目かね?


そうね、元彼、私達で殺したけど、普通に正当防衛でやったって言いましょうよ。


ほんと刑事は当てにならないからね。


殺さなきゃ君が殺されてたもの。


身を守る為にやったで良いね。


それと、死神より人間のが怖いわよ。ふふ

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