暗雲

空には仄暗い雲が立ち込めていて、

憂鬱な気持ちを助長した。

誰も知らない場所へ行きたかった。

どこにも理解してくれる他者がいないような気がした。



感傷に浸って、夜を待つ。


いつしか壊れてしまった

未来の理想像を抱えて彷徨う。

諦めたのは、

いつだって自分だった。

辞めてしまったから、手に入らないだけ。

言い訳はやめたい。

ずっとそう思いながら、

完璧になれない自分自身を呪っていた。



正しくなければ、許されない気がした。

だから、正しくあろうとした。

誰にとっての正しさだろうか。

そもそも、正しさとは何なのだろうか。

やりたいことの、良し悪しなんかよりも

やりたいことへの情熱だけでいい。

そう思える人間になりたい。



理想像なんて幻想とおんなじだ。

積み重ねていかなければ、

未来は手に入らない。


未来は、予想通りにはいかない。

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