日常
日常が柔らかくて温かくて
泣いてしまいそうなほどである。
余裕がない時には
風船が破裂してしまいそうだったものが、
なだらかにゆるやかに過ぎ去って、
たしかに心地の良い時間が胸の中に訪れた。
深く息をする。
肺いっぱいに空気を吸い込んで
いま、わたしは生きているのだ。
と思った。
これは自尊心ともなんとも言えぬ感情で、
けれど、たしかな幸福感であった。
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