第2話 弟子にして下さい!!

「気分転換にショッピングにでも行こうかなぁ」

アリスはベンチから立ち上がり、歩いてショッピングモールへ向かった。


~小読モール~

「このお洋服 素敵だなぁ...買おうかなぁ...」

私は服を見ていた。 そしたら近くでこんな声がした

「どこぉ...お母さ~ん!!」

「大丈夫! 僕がお母さん見つけてあげるから!」

子供? 迷子かなぁ? 隣の青年は現代人にしては親切ですねぇ... 感心、感心♪

ここは私も一肌脱いじゃおうかな♪


「あの、貴方達 お困りですか? 良かったらお手伝いしますよ...」

彼らは私の言葉に「お姉ちゃん本当!?」

「本当ですか? ありがとうございます!」

と喜んでくれた。


「まず、君のお母様のこと教えてくれない? 髪型とか服装とか...」

「えっとね...お母さんは 茶色で長い髪の毛でね 今日は水色のTシャツだよ!」

「そう...ありがとう」

さてと、これで大体絞れるな...

千里眼リモート・アイ.‥」

私の目の前に魔法陣が出現する。

これを通すと遠くも障害物関係無しに見れるんだよね

「うわっ!? 何!? 魔法陣!?」

「すごい‥.」

「見つけた! さぁこっち!」

私は子供の手を引き、走り出した。


「お母さん!!」

「悠人!」

良かった...見つかって...さてと私は服屋に戻ろ♪

「ありがとう!お姉ちゃん!!」

「どういたしまして」


私が服屋に戻ろうとした時

「あの!」

私を呼び止める声

「あ...さっきの青年...」

青年はいきなり私の手を握り

「弟子にして下さい!!」

えっ... まためんどくさいことに...



「弟子にして下さいよ~...師匠ぉ...」

この青年しつこいなぁ... 服を買ってからもついて来る...

「ねぇ...貴方 いつまでついて来るつもり?」

「どこまでも!」

元気の良いこと...若いって偉大ねぇ...

「そう...転移テレポート...」

私の足元に魔法陣が出現し、私はそれに入る様に他の場所へ転移する。

「えっ!? 消えた... そんなぁ師匠ぉぉぉ!!」


私はいつも読書をしているビルの屋上に転移していた

「弟子にしてだなんて あの子を思いだ...いや...ダメダメ...」

「キャァァァァァ...!!」

!? 悲鳴!? なんだろ? 見に行ってみよ...

私は箒に乗り込み、悲鳴のする方へ向かった。


現場は小読市の隣の市、裏内市うらないし

小読市は住宅街の様な感じだが、この街は栄えていてお店や遊べる場所の多い街だ。


そんな街には今、緑色の兎と蜥蜴を足して2で割った様な見た目の怪物が大量発生していた。

それらに襲われた人のスマホやビルのモニターが壊れていく。

「あれは...グレムリン?」


彼らが人を襲うなんて珍しいなぁ...

私は彼らの大群の前に降りる。

私が目の前に現れて、大群の進行はピタッと止まる。

「お話しましょう♪ 貴方達...」

グレムリン達は少しゴニョゴニョ話して、話がまとまったのかまた正面を向いて、進行を再び開始した。

「あら...交渉決裂? 残念...」

私も再び箒に乗り込み彼らを追いかけた。


「どうしよう...私 グレムリン苦手なんだよなぁ...何か生理的に受け付けない...」

彼らには前にとても苦戦した経験がある。

「あれも100年ぐらい前か...あの時は確か...」

私は飛行フライを箒から靴にかけ直し、

「全員掃いてあげる...巨大化ギガント...」

私の前に魔法陣が出現する、それに箒を通すと出てきた箒は巨大化していた。

「皆まとめて ふっ飛べぇ!!」

私はグレムリン達を全力で掃き飛ばした。

『『『ギェェェェ............!?』』』

グレムリン達はどこか遠くにぶっ飛んでいった。

「ひとまず、安心かな...」


「師匠ぉ! 見つけましたよ!!」

はぁ...まためんどくさいのが来た...

「どうしてここに?」

「Xでこの街で謎の怪物が出現しているとあって、ここなら師匠がいると思ったんです! やっぱり魔法ってすごいですね! 正義の魔女...カッコいいです!!」

正義の魔女...か...

「それより 師匠! 弟子にして下さい! 僕 子供と頃から魔法が使えたら良いなぁって思ってたんです! 僕、師匠のお手伝いもしますから...」


「何で...何で そんなに魔法を使えるようになりたいの?」

青年は少し黙った後、

「魔法使いって、魔法でなんでもできて 皆に慕われたり、感謝されたり なんだかヒーローみたいで憧れるから 魔法使いになりたくて...」 バン...!! 私は箒で地面を叩き、青年の言葉を止める。

「なっ...何か 失礼なこと言いましたか? ししょ...」

我慢の限界だ...


「何も知らないくせに...魔法でなんでもできる? 皆に慕われる? バカ言わないで...」

「あの...師匠...」

私は箒でその場を離れた。

あの青年の言葉はどうも頭にくる、あの場から一刻も早く離れたかった。

「魔女になんて......」



…続く…

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る