この展開は全く想像できませんでした。というか先の読めないものにずっと翻弄され続けるのが快感になっていました。ラストで菊田の頭の中を駆けめぐるものが妙にリアルで、まるで救われたような気分になってしまうのが不思議です。色んな解釈のしようがあるけれど、出てくる人たちがみんな菊田の分身みたいにも思えて。流れるように読めるのにすごく濃くて、不条理劇の面白さを堪能しました!
作者からの返信
応援ありがとうございます!
翻弄され続ける快感とは、最高の誉め言葉をいただきました。不条理劇の面白さを幾分か提供できていたのであれば、うれしいです。
ラストでまるで救われたような気分、、そうですね。悪夢のような日常から解放されることを人はどこかで願っているのかも、たとえそれが死による解放であっても…と考えたりします。そのとき人の脳裡には、なにが思い浮かぶんでしょうね。
理不尽がキャパを超えると笑ってしまう、、とレビューで書かれているのは、そう思いますね。カフカは自作を仲間内で朗読するとき、くすくす笑っていたそうです。
深く読んでいただき、☆に、素晴らしいレビューまで寄せていただいて、ありがとうございました!
ずずずいっと一気に読んでしまいました。
ロカイダルって何?とずっと考えていました。人の、日常の中の鬱憤か何かを具現化したものかな、とか(笑)。
結局は男の妄言に過ぎなかったのかもしれませんが、ここに至るまでの、何でもないようで何かがあると思わせる、登場人物たちのやりとりが巧妙でめちゃくちゃ引き込まれました!
すべてはこの結果に繋がるための自然な流れだったのね、と納得させられるというか。もちろん大変な事態なんですが。
味わい深い作品でした。面白かったです♬
作者からの返信
応援ありがとうございます!
ロカイダル、なんだったんでしょうね。考えを巡らせてくださって、ありがとうございます。狙い通りです(^^)
レビューで書いてくださったように、非日常のはずの出来事が日常の一コマのように流れて行く、、そんなお話にしたいと思いながら書きました。ちょっとヘンな言動が自然に、流れるように展開されていく、というのを楽しんでいただけたらな、と。めちゃくちゃ引き込まれたとのお言葉、うれしいです。
☆に、素晴らしいレビューまで寄せていただき、ありがとうございました!
完結おめでとうございます。
「ロカイダル」最後まで何かは分かりませんでしたが問題はそこではないのですね。
ある事件をきっかけに「無敵な人」という言葉が生まれましたが、男と重なりました。
偶然、巻き込まれた人たち、ターゲットにされた人たち……不条理です。
「ロカイダル」は象徴だったのですね。それを生み出す社会、また社会の反応、
色々と考えさせられる作品でした。
菊田さんが最期に見たもの、聞いたもの、それが日常をよく表しているので
不条理がより浮き彫りになってますね。久里様、さすがです。
作者からの返信
応援ありがとうございます!
ロカイダル、結局なんだか分からないまま終わってしまいました、、が、仰る通り、そこは大きな問題ではないのでした。分からないことに振り回されるのが、不条理なリアルなような気がします。
「無敵な人」って言葉があるのですね。調べました。こんなのに巻き込まれたらそれこそ「なんで私にこんなことが…」ってなりますよね。不条理。
日常と不条理は、現実に隣り合っているのだと思います。
深い読みで最後までお付き合いいただいて、ありがとうございました!
編集済
結局、「ロカイダル」とはなんだったんでしょう。
終始、奇妙な居心地の悪さや理不尽さを感じながら読んでいて、しかし「理解できていない」「わかったつもりでいても実はずれている」「同じ側に立っていても見ているものが違う」など、こんなふうになにかが噛み合わないことから、とんでもない事象に発展した事件が現実でもあるよなあと思いました。
なにしろ、こんな小説を読んだのは初めてな気がします。ジャンルは現代ドラマになっていますが、(サイコ)ホラーとするのがいちばんハマるのではとちらっと思い、想像して、ホラーでないからこそ、この奇妙にリアルな据わりが悪い心地や、もぞもぞと少しずつ雁字搦めになっていくような怖さを感じたのかもという気がしました。
おもしろかったです……という言葉も、なんかズレている気がしますが(笑) 頭の中に異物を仕込まれたみたいに後を引く怪作でした!
作者からの返信
応援ありがとうございます!
奇妙な居心地の悪さ、奇妙にリアルで据わりが悪い、少しずつ雁字搦めになっていくような怖さ、、そんな風に読んでいただいて、うれしいです。
ロカイダルは謎のままに終わってしまいましたね。それも噛み合わなさの一要因になっていればいいなと思います。トラブルの根本原因がなにか分からないまま進み、終わるというのも悪夢のようなリアルなのかな、と。
頭の中に仕込まれた異物が、千弦さんの執筆生活のなかで何らかの働きをしだしたらおもしろいな、、なんて思いました。そんなホラーだったりして。。
☆もいただいて、ありがとうございました!
こうして思い直すと、刺した男は相手が誰でも良かったのかな。だけど、誰でも良かった割には誰にしようか迷い、詰まるところ「ロカイダルを殺した」と吹っ掛けてみたとか。色々と考察が深まる作品でしたね。
いつのまにか読み手にまで一緒に謎解きをさせる綴りっぷりに「らしさ」が溢れてました。面白かったです★★★
作者からの返信
応援ありがとうございます!
菊田以外の人が刺される未来もあったかもしれませんね。男がどこまで本気で菊田を犯人と信じていたのか、それとも誰でもよかったのか、、いろんな想像・謎解きを楽しんでいただければと思います。
「らしさ」が溢れるとのお言葉、うれしいです。☆もいただいて、ありがとうございました!
完結おめでとうございます!
菊田さんの視点では他の全員がひたすら不条理な存在に思えるんですが、他から見たら菊田さんも不条理なことをしているように映るのかもしれませんね。
人生の中で何が大切なのか当人にしか分からない価値や道理があって、他人には決して理解できない。『ロカイダル』なるものは、それを象徴しているように感じました。
いかにも理路整然として滔々と綴られる文章が心地よい一方、何をどう解決したらいいのかさっぱり分からないモゾモゾした独特の読み口で、それ自体が味わい深いです。すごい。こういう表現があるんだなと、鮮烈なインパクトを受けました。
すごく読み応えがありました。面白かったです!!
作者からの返信
応援ありがとうございます!
他から見たら菊田の行動も不条理、、はっとさせられる視点ですね。真実は一つではなく、誰から見ても絶対という真理もない、そしてそれぞれの信じる道理は他人の理解を超えたものである。。。深く読んでいただいて、うれしいです。
モゾモゾした独特の読み口! 光栄です(^^) また新たな表現へのチャレンジでしたが、味わっていただけたのであればうれしいです。
☆もいただいて、ありがとうございました!
えぇっ!何という結末。
結局、男が菊田さんに対して執拗に
「ぼくのロカイダルを殺したでしょう?」と迫り、最後までその一点張りでしたね。
老女やその息子さん、若い女も巻き込んで、何が何やら。
ロカイダルって何だったのでしょう?
菊田さん、わけのわからない男に耳を傾けず、さっさと会社に向かったら良かったのにって思いました。
菊田さん、薄らぐ意識の中で見た幻、それだけが救いのような気がしました。
でも、こんな理不尽なこと、世の中にはあるんですよね。
作者からの返信
応援ありがとうございます!
もやもやが解決しないままの結末になりました。ロカイダルがなんだったのか、だれが殺したのか、そもそもほんとにロカイダルはいたのか、、、いろいろ想像いただければ幸いです。
菊田は、この結末を回避する道が途中いくつもあったはずですよね。大事な判断を何度もまちがって、そのたび事態が悪化する、、そんな現実も世の中には転がっていますよね。
最後までお読みいただき、☆もいただいて、ありがとうございました!
まさに、タグに登録されている「不条理」を、拝読している間ずっと感じておりました。その不条理さが、この物語に漂うミステリアスな雰囲気を形作っていて、丹念に編まれた文学の世界を、じっくりと堪能させていただきました。
それにしても、あるとき突然に謎の因縁を吹っ掛けられて、さまざまな人を巻き込んで、果てはこんなことになるなんて……これもまた、タグの通り「どこか現実にありそうな」感じがして、肌が粟立ちました。不気味さの表現も素晴らしく、とても面白かったです!
作者からの返信
応援ありがとうございます!
不条理を堪能いただけたとのお言葉、うれしいです。現実にはあり得ない不条理もおもしろいですが、どこかで本当に起こるんじゃないかという不条理にはまた別のおもしろさ、それに恐さがあるのだと思います。そんな不気味さも含めてお楽しみいただけたのであれば幸いです。
☆もいただいて、ありがとうございました!