第3話 天使

彼らと暮らし始めて少し分かった事がある。

まずは天使から。


この天使、かなり顔が良い。少しウェーブのかかった煌めく金髪、そして透き通るような蒼い瞳。愛想はあまりないが、そのツンとした表情がまた良い。

思わず「顔良かおよ…」と呟いてしまうほどに。


「エンジェルは本当に美しいよな〜!お前よく分かってるじゃないか!」

褒められた。どうやら悪魔もこの天使の顔面を気に入っているようだ。


「人の子もわんこも私のこの顔が好きなのか」

「そうだね〜」

「キレイだもんね〜」

ちなみに天使の言う、わんことは悪魔のことである。彼に良く懐いているからだろう。

「そうか、君達が私の顔で喜んでくれるなら何よりだ」

「でもさ、私気になる事があるんだけど…」

「? なんだ、人の子」

「その耳?のは何?」


天使の耳の辺りになぜか羽根が生えている。耳なのか、それともただの羽根なのか。とても気になる。

「これか?見ての通り羽根だ。」

「何でそんなとこに生やしてるの?」

「それはデザイン的な問題だから気にしちゃダメだ人間!」

「デザイン的な問題だったのか〜…」

「ふふ、そう言うことだ」


そう笑う天使。なんだ笑えるんだ。そして笑顔も綺麗だ。やっぱりこの天使かなり顔が良いな。

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天使と悪魔と人間と 橘小春 @TachibanaKoharu

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