第26話 この世界の常識を学ぼう!!
「「いってきま~す!!!」」
仕事に行く母さんと保育園に行く姉さんを家から見送って、俺はヤレヤレと肩を落とす
昨日はあれから中々に大変だった
結局俺の出した答えは『結婚を前提にしたお付き合い』を選択した
考えてみると俺も月姉さんの事は天使と崇める位には好きだ
だが・・・今までその様な目で見た事が無かった為にいきなり4歳児をその様な目で見る事が出来るか?と聞かれれば否と言わざるを得ない
そう・・・実は俺はロリでは無いのだ(3回目)
だからこそ普通のお付き合いに持っていこうと思っていたのだが、この世界にはその様なお付き合いの仕方は無いらしい
あるのは『結婚』『結婚を前提としたお付き合い』『独身』のどれか
そうで無いと世界的に色々と都合が悪いそうだ・・・
まぁ、よくよく考えてみれば理解できない事は無い
もし『結婚を前提しないお付き合い』が存在した場合、この世界は今よりも独身率は確実に上がる
男はより傲慢になり、言う事を聞かない女性には容赦なく別れを切り出すという考えは確実に出て来るだろう
それにより肉体関係の強要等で心に傷が出来る女性は増える筈だ
女はそんな男に幻滅、絶望して独身の道を選ぶ人が増加する
ただでさえこの世界は男女比1:10なのだ
男の存在が先細りするかの様な施策は打てないのだから・・・
そこで俺が気になったのは母さんはバツイチなのか?という事だ
確かに母さんは美人だ
美人ではあるのだが・・・この1:10の世界でも離婚や再婚って普通にあるのだろうか?
非常~に気になる所ではあるのだが・・・3歳児の俺が聞くのも不自然だし、ナイーブな内容である為にもう少し成長してから聞こうと思う
話は戻るが、今日から月姉さんの頬にキスされる事になった・・・
どうやら結婚を前提としたお付き合いをする事になり、特別感が欲しいとの事だ
非常~に・・・非常~に恥ずかしい事ではあるのだが、美幼女に頬にキスをされて嫌な感情は浮かんでない為に了承する事にした
因みに俺はロリ以下略(4回目)
そして俺は今日、保育園がお休みの為に麗さんに色々と聞かなければならない事がある
言ってしまえば『この世界の常識のお勉強』だ
◆
「麗お姉ちゃん」
「あら、夜人様どうかされましたか?」
朝食で使用した食器を洗っていた麗さんに声を掛けてみる
「僕、月お姉ちゃんとお付き合い?することになったでしょ」
「ええそうですね、おめでとうございます。」
「でも僕、よく分からない事多くって・・・」
「・・・確かに3歳児の夜人様には分からない事は多いでしょう」
「うん。だから麗お姉ちゃんに色々教えて欲しいの」
「っ!!!か、畏まりました!!この沢木 麗っ!!全身全霊で夜人様にお教えしましょう!!!」
いやまぁ・・・全身全霊で教えてもらわなくても良いが、教えて貰えるに越したことはない
俺は麗さんの家事仕事が一通り終わったタイミングで分からない事を教えてもらうという約束を取り付けた
さて、それまでに間に聞きたいことを頭の中でリストアップしておこう・・・
飽くまで3歳児が聞く内容として違和感がない様に、だけどな・・・
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