(三)-2
しかし、銃声が鳴り、二列の陸軍兵士のところに到達する前に侍は倒れた。
立って残っている侍が数人であることを確認した仕官は号令をかけた。
「突撃!」
ときの声を上げて兵士たちは侍に向かって駆けだした。ある者は突っ立ったままの侍に向かって銃口の銃剣を突き出し、ある者は途中で立ち止まり銃を撃つ。頭数の少なくなった侍たちは蜘蛛の子を散らすように四散した。
もちろん二見盛久も慌てて走って逃げた。銃で狙われないように兵舎の影に隠れるように逃げた。
銃は飛び道具だ。遠くからでも狙える。しかし遮蔽物があれば使えない。しかし刀なら、近づけば対峙でき、銃剣相手でも互角もしくはそれ以上に戦える。
そう思って二見は兵舎の中に入って敵を迎え撃つことにした。
(続く)
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