四日目 秘密の地下倉庫にて 前編

「おや? どうしました、こんな所で」


「屋根裏の雰囲気が落ち着く……?」


「確かに……この時間でしたら日当たりが良いですものね」


「いえ、私の事はお気になさらず」


「この教会でお気に入りの場所が出来たのなら幸いです」


「少しでも良い思い出を持って、また旅へと向き合っていただければ……」


「……少し、寂しくなりますね」


「夕刻には旅立たれてしまうだなんて……」


「申し訳ございません。泣き言を言ってしまって」


「これ以上、アナタの足枷になる訳にはいきませんものね」


「今日の夕飯は少し早めにご用意いたします」


「誠心誠意、思いを込めて作らせていただきますので、どうか期待していてくださいませ」


「メニュー……ですか?」


「ふふ……それは時が来てのお楽しみ……でございます」


「何か軽い物を用意してきますね」


「夕飯を豪勢にする代わり、昼食は軽くにしておきましょう」


「いえ、このままここにいて下さい」


「午後は日向に揺られながら、ウトウトと過ごしましょう?」


「……ね?」

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