三日目 共同生活にて 前編

「うふふ……いつもよりも綺麗に掃除が出来ました」


「これもアナタのおかげですね」


「今日は少しだけ教会の中の整理をしたいと考えていまして」


「中庭の隅に倉庫がありますので、一緒に不要な物を押し込んでしまいましょう」


「倉庫の中で必要な物がありましたら持って行っていただいても構いません。どうぞお役に立ててください」


「この教会も古いですから。一人での管理にも限度があったんです」


「ずっと放置する訳にもいきませんから」


「それでは、お願いします」


「……あっ、言い忘れていました」


「中庭の倉庫のすぐ側に地下倉庫への入口もあるのですが、そちらへは入らないでくださいませんか?」


「酷く汚れていて……カビまで生えてしまっているのです」


「以前の管理者の方が雑に扱っていた様でして」


「私も暫くは開けていませんので。変な感染症に罹ってもいけませんから」


「いえいえ、大丈夫ですよ。清掃の業者の方に頼んでいますので」


「今からですと……来月辺りには綺麗になっているかと」


「その時はアナタ専用の倉庫にでも…………」


「いえ、何でもありません」


「…………さあ、大掃除を始めましょう」

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