その日は同居人は仕事、自分は休みの日だった。

 こんな日は自分が夕飯の準備をするのだが、料理は一人暮らし時代からお手の物の同居人に比べ、自分の料理の腕前は心もとないものだった。

 そんな状況を慮ったのか、それとも率直にそう思っただけなのか。

「今日の夜はパンが食べたいな。スーパーとかじゃなくて、パン屋さんのパン。カツとかが挟まったのとか、そういうパンが食べたい!」

 と同居人の提案を受け、その日の夕食はパンに決まった。


 気も衒いもなくパンを買い込み帰宅し、同居人の帰りを待った。

「ただいまー。いっぱいパン買ってくれてありがとう!」

 と同居人は大量のパンが入った袋を発見し喜んでいた。

 ちなみに買い込んだパンのラインナップは以下となる。


・食パン(6枚スライス)

・チーズ入りカレーパン

・エビ入りカレーパン

・ツイストベーコンパン

・ちくわパン

・チキンバーガー

・カツバーガー

・メープルデニッシュ

・ツナパン


 概ね同居人の希望したパンを揃えられた感はあった。

「おいしー! パンとってもおいしい、最高!」

 パンをぱくつきつつ、同居人がしきりに最高と称している。自分も同意見だった。

 同居人手製のサラダも箸休めに食べつつ、パンを食べる最高の夜は更けていった。

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