第10話八代の涙

八代に恋人になって貰って半年経つか経たないか、余りにも秒殺過ぎる!


自宅リビングに憤ってビールを飲んで居ると、二階から物音がして、廊下のスライドドアを半分だけ開けて、「帰ってるの八代ちゃん?」


2階へ向けて呼び掛けた。が、返事は無い。もしや!泥棒か!?


忍び足で2階へ上がったらドアが少し開いて僅かだが、蛍光灯の灯りが漏れていた。


2階の廊下は通過するだけだから障害物は無く、すんなりドアが開いている部屋へ入れた。


そこは八代が居て、量子コンピューター為るものがシングルベッド並みの大きさで、作業チェアや休憩のカウチソファーが置いてあるだけで部屋の半分を面積を取るように寝所は見当たらなかった。


「泣いてるの八代ちゃん?」ビックリした僕は予測が当たってどうせ僕から離れるのが嫌になったんで泣いてるんじゃないかな?


と予測した浅はかな僕は尚もビックリしていた。

「泣いてるよ孝さん?」

振り向いた八代は大量に流れる涙でファンデーションやチークが溶けて流れていた。


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る