『盤石《ばんじゃく》』の態勢で臨みたい!

盤石ばんじゃく


非常に堅固な事、あるいは安定している事を意味する言葉です。


これも割と見かける単語ですが、こちらも仏教由来の言葉です。


「盤」という字は「般(船)」と「皿」は引っ付いた字であり、『船のような大きなたらい』を意味し、そこから転じて『大きな岩』となります。


「石」という字は、堅固を表す意味です。


この二つが合わさり、『盤石』は字の意味からそのまま非常に堅固な状態を意味していますが、ではそもそもこの『盤石』はどこにあるのか?


それは五大明王の中心に座する“不動明王”の座椅子の事なのです。


不動明王は大日如来の化身とされ、日本では密教系を中心に広く信仰されている仏です。


右手に降魔の力を持つ倶利伽羅剣くりからのつるぎ、左手には羂索けんじゃくと呼ばれる悪を締め上げ衆生を救い上げる縄を持ち、燃え盛る炎を背景に描かれる強面の仏様ですね。


そして、その足下にある岩が『盤石ばんじゃく』なのです。


お経において不動明王についての箇所に、「金剛王に座する」とあり、これはすなわち金剛石ダイヤモンドの事を指しています。


世界の中心に座し、人々の煩悩を焼き尽くしてしまい、人を救済しようという固い意志を持った存在であり、その意志の堅固さを表すものがまさに座する台座そのものなのです。


金剛石ダイヤモンドと言えば、鉱物の中では最高強度を誇るものであり、古くからその硬さを知られていたため、決して動かぬ不動明王が座するに相応しい台座であるというわけです。


こうした事から、決して動かぬ強固なる意思(石)、安定していて動かない様、という現在使われている『盤石ばんじゃく』となったということです。


さあ、皆さん、金剛石ダイヤモンドのごとき固い意志を持ち、事を成すにあたっては盤石の態勢で臨みましょう!



痔になるで、あれ>( -ω-)人   (´・ω・` )<だから強面なんか

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