『有頂天』になる!

『有頂天』になる。


頂点を極め、上るところまで上り詰めたことに対する喜びや嬉しさを意味する言葉。


しかし、そのような状況では喜びに夢中になってしまい、浮かれ気分が頭がいっぱいになることから 「我を忘れるほどのぼせる」「上り詰めて得意になる」「高みから周囲を見下す」 というような好ましくない意味合いを持つ表現として使われている言葉です。


では、そもそも『有頂天』とはなんであるのか?


この世界は三つに分かれている(欲界・色界・無色界)とされ、その最上位に位置する場所を“非想非非想天ひそうひひそうてん”と言います。


これが『有頂天』と呼ばれる場所です。


すなわち、有(存在)のいただきにある天(世界)という意味になります。


欲望を振り払い、超越的な存在になることを教唆する仏教においては、まさに目指すべき到達点です。


そこから転じて、“のぼせ上がる”という意味になったと言うわけです。


何かの道を追い求め、その最高位に到達したのですから、得意満面になるのも無理からぬことでしょう。


しかし、それでは修行不足。


そうした喜びも一瞬の出来事であり、夢幻と消えるのが衆生の世界なのです。


本当に『有頂天』になる者は、そんな俗な考えはとっくに捨て去っています。


のぼせることなく頂に登った者こそ、あるべき『有頂天』なのかもしれません。


良い状態の時こそ思い上がることなく、自制の心掛けが必要なのです。



俺の怒りが有頂天に達した!>( -ω-)人  (´・ω・` )<怒髪天や、それ

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