『挨拶』は大事! 

挨拶あいさつ


これも当たり前のように使われている単語ですが、『挨拶』もまた仏教由来の単語になっています。


その日の始まりにおいて、言葉を交わし、相手への敬意を示す。


もう当然のように行われている事でありますが、実は仏教において、これは“試す”意味合いが含まれています。


『挨拶』の元の形は『一挨一拶いちあいいっさつ』と言うもので、禅宗において広まった考え方です。


“挨”は“押す”と言う意味で、“拶”は“近寄る”を意味します。


つまり、『一挨一拶いちあいいっさつ』とは、交わした言葉や所作をよく観察し、それによって相手の力量を図ると言うものなのです。


言葉や所作にて相手を“押して”見て、その心に“近寄って”その力量を知る。


禅宗において、禅問答を始めるに際し、相手の知見を図るために互いの修行の成果を質問し合う事によって、悟りや知識見識等の深さ浅さを確認します。


これが『一挨一拶いちあいいっさつ』であり、それが一般大衆にも広がっていって、人と会った時にとりかわす儀礼的な動作や言葉・応対などを指す言葉になっていったのです。


江戸時代においては裁判や科刑などの問題に疑義があるとき、各藩が江戸幕府に問い合わせることを『挨拶』と呼ぶ場合もありました。


なお、中国では絶対に使わないようにしましょう。なぜなら中国における『挨拶』とは、“拷問”を意味するからです。


木で手を圧する刑罰を『挨拶』としているからです。


そのため中国では我々日本人が言うところの『挨拶』は、『問候』となりますので注意してください。


さて、そんな『挨拶』ですが、かける言葉や所作は千差万別であり、相手により大きく変化します。


気楽い相手であれば、軽く手を挙げて「ウィ~ッス」なんて感じでしょうか。


あるいは上司や上役であるならば、立ち止まってお辞儀をして「おはようございます」くらいになりますね。


これで自他の立ち位置がどういうものなのか、瞬時に分かると言うものです。


外国語を習う際にも、まず真っ先に習うのは、例外なくその国の『挨拶』の言葉や作法なのは言うまでもありません。


第一印象と言うものは後々まで人間関係に影響を与えるため、どこへ行っても『挨拶』は必要不可欠な最重要な行為なのです。


禅宗においては相手の力量を推し量るのが『挨拶』であるが、現代社会においては人間関係を構築する上で、必要不可欠な行為が『挨拶』です。


こちらが『挨拶』をしても、相手が『挨拶』を返してこなかったら、非常に印象の悪いものとなるでしょう。


孫子曰く、「彼を知り、己を知れば、百戦危うからず」


『挨拶』によって、自他を知りてこそ、つつがなく日々を過ごせるのです。



アイサツは大事!>( -ω-)人  (´・ω・` )<古事記にも書かれている!

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