魔物合成術師さんの冥土配信《逝ってらっしゃいませご主人様》
それからひたすら攻撃力の低い俺は、宝箱が音を上げるまで
『オーバーキルですね』
やっぱり?齧らなくなった所でやばいなとは思ったんだけど、やり過ぎてしまったようだ。どうすれば良い?
『回復させれば大丈夫だと思います。そこの棒立ち賢者にやらせれば良いじゃないですか』
「全く、人使いも言葉使いも最悪なバイトさんだね」
《
『オーバーするのが、最近の流行ですか?』
俺に聞かれても分からん。自分の限界を越えるのが、最近の主流なんじゃね。
「あれ、なんかしちゃいました?」
『主人公が言わないパターンもあるんですね』
《マスタァ〜、ヒドクナイッスカァ!モウチョットヤサシククダサイヨォ‼︎》
馴れ馴れしいな、コイツ。いきなりマスター呼びだよ。
『じゃあなんて言って欲しいんですか、ご主人様ですか?』
いやそう言う訳じゃないけどさ。
『そろそろ良いですかね?ご主人様』
?、何を?意味が分からず、思わず身構えると結果はすぐに出た。
『いやぁ先程は、ご主人様の手を煩わせてしまいました。冥土の遣いとして失格ですね』
その声と共に、剣が切ったところが爆発した。
「何でこんな事するんだ!」
訳が分からないので、一応被害者ぶって叫んでみる。コレで世間体的には、宙に浮かんでいる剣に襲われている可哀想な冒険者に見えるだろう。
まあ本当は七割ぐらい心当たりがあるが、勢いで揉み消せるかもしれないし、もしかしたら気のせいかもしれない。人間勘違いって言うのもあるし。
そう期待して聞いてみたのだが。
『貴方が私に酷い仕打ちをしたからでしょう』
そう言われて考えてみる、酷い仕打ちか。なんかしたっけ?魔物合成ですか?
『貴方が勝手に人の体改造したせいで、腕振ったら爆発する様になっちゃったんですけど』
知り合いに会ってテンション上げたら大惨事だね、まあ弾切れするまで振れば何とかなるよ。
『そうですね、えいえいっ』
言い出しっぺだからって、撃って良い理由はぁ!無いと思うなぁぁ!
『すいません、弾切れたんで入れてください』
このサイコパス!絶対やらねえ!
『』じゃあ良いです、賢者さん何かありませんか?』
「私は賢者であって、魔法使いでは無いんですけどね、それに貴方の言う事を何で聞かなきゃいけないんですか?」
そうだ!そうだ!助けて!!
『私を手伝ってくれたらアレを渡しますよ』
「あ,アレを!?」
どれ、え?どれ?何で伝わってんの?
「星の精霊よ、輝きその力で
そして何か訳分からない力で俺は無事倒され、世界は平和になりましたとさ。
《コメント欄》
・また死んでる
・当たり前の様に○体宝箱に入れてるの草
・魔物な筈のミミックがドン引きするレベルなのに何も無かったかのようにダンジョンから出てるの草
・生きて帰ってこれない配信主
・生きた状態で入場してないからセーフ
「あっ……はい。今ですか?えっ、それ本当ですか?」
『どうしました?厨二病の再燃ですか?』
「いや、蘇りし、もう一人の闇の人格じゃなくて、大臣ですよ。今すぐ城に来て欲しいとボクにテレパシーが」
『何でですかね』
「さぁ?」
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