魔物合成術師さんの宝箱開封配信《脳筋》
「キツネさんが言っていた隠し部屋の情報も教えて貰ったので早速行きますか」
そう言って、賢者さんは狐の尻尾を揺らしながら前へ進んで行った、可愛い。
『あざと可愛いって奴ですね』
なのかな?魔物合成術師だから俺分かんなーい。
『剣だから分かんなーい』
「此処です、実はこのダンジョン最奥に行っても宝箱が無いらしいんですよ」
ええっ……隠し部屋に、一個だけって事か。ダンジョンコアが経営難だったのかな。
『赤字で自己破産寸前の、ダンジョンコアとかあまり聞きたく無いですけどね』
だからか。社員全員クビにして、社長一人で会社を回していたのか、経営が苦しいから。
『妄想力が豊かですね、その広大な妄想力で被害届を提出されない事を祈るばかりです』
「着いたんですけど……」
賢者の声は、二人には届かない。
《コメント欄》
・おーい!コケさん!
・バイトさんと話辞めて賢者ちゃんに構ってあげて!
・可哀想
俺はコメントを見ると、すぐに賢者ちゃんに謝った。
「大丈夫ですよ、別に羨ましいなとかボク空気みたいだなとか思っていないですし。全然気にしなくて大丈夫ですよ?」
アッアソコニタカラバコガアルー!ナンダロナー、サキイッテルヨ。
『あっちょっと待ってください。それ……』
俺は黒い宝箱を開けて、中身を確認する。
すると宝箱に、噛みつかれて動けなくなった。
『魔王の
もっと早く言ってくれ!?
……うーんどうしようか。力で懐かせろって言われてもなぁ、力無いし。
「ボクがやろうか?グウの音が出なくなるまで燃やせば言う事聞くよ、きっと」
脳筋賢者!賢すぎて一周回って、力が一番だと分かってしまったのか。
うーん、レギュラーのリングォは、少なめだし。でも、あっ。
そうだ!あの〜魔王様〜‼︎
『な、何ですか、コケさん。そんな猫撫で声でニコニコして、怪しい……』
魔王って一応魔物ですよね?
『まあ一応そう言うジャンル分けには、されると思いますけど。なん……』
《
俺は魔王印の
ボムネズミを合成させた。
『……急に辞めてくれません!?えっと、解説するとこれアレですね。どちらかと言うと、銃みたいな感じです。剣を振れば、斬撃が飛んで、当たったところが爆発します。ただし無限に撃てる訳じゃなくて、一合成につき三発まで。足りなくなったらまた合成する感じで』
俺は早速剣を振ろうとして……
『あっ、因みに今攻撃すると爆発に巻き込まれて貴方も死にます』
あぶなっ、俺はギリギリ踏み止まる事が出来た。
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