魔物合成術師さんと幼馴染



筈だったのに俺はまた相棒と一緒にダンジョンにいた。そこら辺がキノコだらけのキノコダンジョンで俺はノコノコと視聴者に聞きながらキノコ狩りをしていた。


精々キノコにならない様頑張ろう


《情弱な賢者》コケ男さんそれ毒キノコです

・当たり前の様に賢者さんいて草

・頑張れコケ男〜

・キノコ美味いよなぁお手軽だし……たまに当たって死ぬけど



……ちなみにコケ男って俺の事?教えて偉い人








あの配信から数日後俺はあの受付嬢に呼ばれてギルドまで来ていた。


「お疲れ様。取り敢えず報酬の話をしよう」


手を差し出す幼馴染を見て俺は首を傾けた。お手って事か?


「ワン」


って言って手をのせると違うっ!て言われた一体何が望みなんだ。世界の半分とか言われたらどうしよう。俺の幼馴染は魔王だった?


「ほらウルスラちゃんは?約束したでしょ」


あー確かにした様な気がする。その手のワキワキで思い出したからもう辞めてくれ


相棒はがうっ!?と驚いた顔をしていたけど撫でられて嬉しそうな顔をしていた。


相棒を撫でながら話を続ける幼馴染はまるで成金のおじさんみたいだ。


「次は貴方の報酬ね。冒険者が報酬の受け取りを拒否したの」


何で?トドメを刺したのはアイツらなのに


「俺達が戦ったら勝てるかどうか分からないし無相応な報酬を貰ったとしても調子に乗るだけだからいらないって。それでギルドの方で分解したのがあるんだけどちょっと来てくれる?」


成金魔王様の後をついていくと倉庫があり中には巨大な蝙蝠の死体があった。


「好きなだけ持っていって良いって上からも許可も出てるから」


うーんじゃお言葉に甘えて全部もらお。貰える物は貰っとけって爺ちゃんも言ってたし


「受け取ったわね……」


マジックボックスにしまった後ヘンタイ魔王様は笑った。勘弁して欲しい受け取れっていたのはそっちだろ!


「あっそうそう言い忘れたけど条件があったんだった」


絶対わざとだろ。思えば昔からちょっと性格が悪かった。俺にだけいつも嫌がらせしやがって周りには猫被ってるのに


「とあるダンジョンで彼らの仲間の一人が遭難したらしくてその人を貴方に助けて貰いたい。と言うのが交換条件」


「どうせなんで俺がって言うだろうから先に説明しとくと他の人達高齢の親の介護で忙しい。それに場所が遠くて大変なのよ」


待て私のって言ったよな?彼らじゃないのか?


「最初に言ったでしょ?彼らはもうそれで終わりよ。でどうする?」


ちなみに断ったら?


「貴方私に"貸し"あるでしょ?15万エソコケ男代返して貰うまでレストランでメイド服の格好で働いて貰うわ」


その理由は?


「私が愉しいから」


ド変態め。愉しそうな顔しやがって…俺は諦めてダンジョンに行く事にした。男の尊厳を守る為……


だからメイド服はしまおう?なんで持ってんの?

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