第9話

「えっ……? いや舞友達と食べるでしょ……?」


 だって人気者さんだし。僕なんかとはぜんぜん違う――いや、今日だけは僕も人気者だったかも。(自意識過剰)


「うーんいやあのさ」


 と言って舞はスマホを取り出してなにかを打ち込んでいる。すると僕のスマホに通知が。


『【舞】苦手な人しかいない』


 ……あっそれか。なるほどね。たしかにそれなら一緒にご飯食べたくないって思うのも当然か。


 コミュ障舞さんだったわ。忘れてた忘れてた。(おまいう


『【舞】お前失礼なこと考えてるだろ』


「申し訳ございません」


「いや、まじで考えてたの!?」


 ……あっ。これ白を切っといたほうが良かったやーつ? カマかけてたやーつ?


 ってことはつまり……


「蒼が言えることじゃなくね?」


 そう。こうやって僕のことをいじめてくるんだよね。よくないと思うんだ。そう言うの。


「まぁいいや。おっけ? そういうことだから一緒に食べよ? ――カップルだしね?」


「いいよ。じゃあ――どこで食べるんだ?」


 ちなみに。この学校では、お弁当や学食、コンビニで昼食を買ってくるなど、ご飯の取り方は人それぞれだ。――と、舞が昨日言っていた。


 うん? 僕がその情報をとったんじゃないかって? いやいや、そんなわけ無いだろ? このクソ陰キャ八神が。


 ……自分で言ってて虚しいね。


 そして、昼食を食べる場所は、教室、学食、階段、中庭、あとは僕みたいな人達が行くトイレ――など様々らしい。


 まぁ舞のことだし――


「ね、中庭行こ?」


 だよね。わかってた。いやまぁ見せつけたいのかな。僕との仲の良s……(殴


「う、うん」


 ということでバカなことを考えてないで二人で教室を出る。


 すると、なんか背後から『キャー』であったり『ヒュー』とかいう声が聞こえてくる。クラスメイトさん。いちいちそんなこと言ってたらだめじゃない?


 男が僕のカップルより京極カップルのほうが映えるんじゃない? ――あっ舞か。


 まぁまぁ。まだ初日だし? 慣れてないんだろうね。うん。







 _______







 中庭に行くと、多くの人で埋まっていた。とはいっても、基本は1年生だろうけど。


 上級生は学食にいるんじゃないのかな、って思ってる。個人的にだけど。


『ガキは室内でご飯を食べるんじゃねえ!』


 みたいな? そういう上級生いそうじゃない? ……いないか? 


「ねぇ蒼。あそこで食べよ? ……あそこしか空いてないし」


 と言って舞が指さしたのはベンチ。


 うんうん、普通のベンチ――じゃねぇ!? なんだよこれ! 上にハートの飾りがあるし、横の注意書きには『カップル専用』って書いてるんだが!?


「ま、舞さん。あそこは流石に……」


「いや!? あそこしか空いてないからね!?そんな、私が自分からあのベンチで食べたいなんてそんなわけ……」


 と、あわあわしながら僕に向かって聞いてもないことを言う舞。


 というか。多くの人で埋まっているとはいえまだ二人で座って食べるスペースは全然あるんだけど?


「ダウトだね。僕は舞があそこで食べたいのか、なんて一言も聞いてないんだけど?」


「はぁっ!? いやだって……! ――カップルだから」


「“偽”だけどね?」


 そこまで設定に忠実にならなくてもいいんじゃないかなぁ……って思うんだけど。


 なんかここまで来たらバカップルのそれじゃない? すーぐ自分たちの世界に入るやつ。


「……それを言わなくてもいいでしょ! 周りに人いるんだし!」


“偽”っていうことを盾に僕のことをからかってくることもあれば、“偽”っていうことを忘れてまるでカップルみたいなことをしてくるときの差ってなんなんだろ。


「あっごめんごめん。まぁ食べよ?」


 ということで。周囲の視線に耐えながら昼食を、“偽”彼女と食べるという羞恥プレイ、はじまりはじまり~!







 ______






 こんにちは。ストックは減り、風邪と戦う日々。本日は喉が焼ききれそうでございます。


 そして。本日はですね。ランキングが非常に危うくなっております。


 前週の土曜日はフォロー+星で90くらいいただいたのですが。本日はそこまで伸びておらず。


 このままだとランキングが深海魚となってしまうのです。


 どうか皆様協力をしていただけないでしょうか。


 よろしくお願い致します。


https://kakuyomu.jp/works/16817330666390045497


そして新作もあげております。異世界ファンタジーで、転生してます。


努力していく系です。こちらの方もよろしくお願い致します。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る