相談
「このパン凄く美味しい、」
「お母さんの手作りなんです」
「良いなぁ、お店に出したら売れるよ!」
「パン屋なんですよ家が」
「え?そうなの?もう売ってた、良いねぇ、
お母さんとは仲良いの?」
「仲、良いのかな、
此処最近、必要最低限の会話だけだったし」
「え、もしかしてドライな家庭?」
「そんな事はないですよ?ただ僕が悪いだけです」
「んー?どした〜?話聞こうか?」
「今日、お母さんから絵から離れてみないかって、」
「それはどうして?」
「絵の事になるといつの間にか夜になってる事とかが多くて、それで心配させちゃったんです」
「難しい問題だねぇ、それにしても集中力高くない?」
「どうなんですかね、それに描きたいものが描けないんです、スランプ気味っていうか、
それに何故か怖いんですよね、新しい事に、
挑戦するの、何でかわからないですけどね。」
「因みに何だけど何に挑戦しようと思ったの?」
「それは、抽象画です、」
「抽象画?」
「そうなんです今まで形のあるものばっかを描いて、でも僕も時々自由に描こう、とは思うんですけど、いざやろうと思ったら体が固まってしまって出来ないんです。」
「何かさルズ話聞いてると思うんだけど
絶対真面目だよね」
「え?」
「ルズの頭の中には多分ねこう描かなきゃいけないって言うのがね強いと思う
何でそこまで強いかは分からないけど
無意識的に自分の中のルールを作ってるんじゃ無いかな?」
「ルール?」
「んー、そうだなぁ、例えば絵を描いてる時、周りを汚しちゃうでしょ?掃除大変だなぁとか
怒られちゃうとかで慎重に描いて
意識的に大胆な絵を描けなくなっちゃうみたいな?」
それじゃあさ!ルズが新しい事に挑戦したいなら手伝うよ!
家の奥に僕のアトリエがあるからそこで描こう!」
ニロさんは食べていたパンを口に押し込み
僕の手を取って奥の部屋にあると言うアトリエに連れていってくれた
「あのー、なんて言うんですかね、
まぁ今までの奴で想像もしてましたけど、」
「ま、まぁ大体すぐ汚れるし、毎回掃除するのもあれじゃん?」
「で、でも凄く、」
「いや、言ってくれるな、大胆こんなもんだよ
アトリエって」
「そうゆうものなんですかねぇ、」
「まぁさ!とにかく此処にある物全部使って良いよ」
「全部はちょっと」
「ま、細かい事気にしてもしょうがないよ!描こ!好きなもの使って」
「でもどうすれば、」
「じゃあお手本見せてあげるね!」
「お手本?」
ニロさんはバケツにいっぱいの絵の具を入れ始めた
「ルズってさ、抽象画描きたいって言ってたでしょ?じゃあこうすれば良いんだよ!」
ニロさんは手に持ったバケツを思いっきりひっくり返した
バシャーン!!
「!!」
「僕はね何事にも全力を出したいんだ
後悔のないように、それに楽しく描くのが僕の
やり方、此処はどれだけ汚れても良いんだ
何も気にしなくて良いんだだからさ?」
顔をフードで隠してるニロさん、でも
フード越しにでも楽しんでいるのがわかる
「そ、それじゃあぼくも、」
筆をとり描こうとした時
ズキっ
「いっ、、また頭が」
また酷い頭痛に襲われよろけた時
「!」
ガシャーン!!!
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