置き場の無い記憶
バルバルさん
何で、当時の一世代前のスーパー戦隊を見た記憶が…?
幼い頃の記憶というものは、どこにどう置くのが正解かわからなくなる……そんな経験はありませんか?
僕は幼稚園にも上がらない頃の記憶、また、上がった前後の記憶というのは、そんな感じに曖昧です。
ただ、そんな曖昧な記憶の中に、一つだけ、大人の記憶が混じってる……気がします。
気がする、というのは、その記憶が僕の中に出来た時期が分からないから。
それは、どこかの街を歩く記憶です。どこかの街を歩き、どこかの家に入り、古い家具の置かれたその家の中で、古いテレビをつけて、特撮番組の次回予告を見ていました。
ただ、その記憶の次に並べてある記憶が、僕が実家の二階で、階段を降りることを怖がっていた記憶なのです。
しかも、その見ていた番組も、「見ていて変じゃないけど、見ているかな?」みたいな、微妙にやっていた時期が、当時の記憶の年齢と重なるか、重ならないかという番組だったのです。
この記憶、一体何なのだろう。
幼少のころから、記憶に一つだけ混じった異物のような記憶。
前世とかは怖いのであまり信じませんし、信じたくないのですが……
まあ、僕の親が僕を肩車して番組を見た記憶かも知れませんが。
何か、その一つだけ異物のように気持ち悪く、でもはっきりと記憶に鎮座しています。
こういう、記憶に置き場がない記憶はよくあるのか。
それとも、当時の僕が見た夢だったのか。
今でも答えは出ません。
置き場の無い記憶 バルバルさん @balbalsan
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