友達

「あのほたる。今日はありがとう。実際辛かったよね。」

押し殺していた感情がつい出た。それはなんでだろうか。別に死ぬわけでもないしまた会えるのに勝手に涙が出ていた。

「ごめん。言い出しのほうが辛いのに困るよね。」

「僕らは友達に戻るただそれだけだよ。」

それが僕が唯一見出した答えだった。希望としてはこの先もずっと過ごして行きたい。でもそれはほたるが寂しい思いをさせてしまう。今日も思ってしまうのだ。モノクロの世界の原因は僕にあるのだと。色々と悲しい思いをさせてしまったからストレスっがたまりこんな事になってしまった。ほたるは綺麗な景色が好きだった。だからこそ辛いものが想像以上にあるのだろうと。だからこそ僕が言うべきであったもうほたるの悲しい表情は見たくなかったから。

「ありがとうね。ねえ最後にさ良く顔を見せてよ。いまなら色があるから笑っている顔を見たい。」

僕は無理やり笑みを作った。ほたるは今色があるのだろうか。

「わがままを聞いてくれてありがとう。じゃあまたね。」

「うんまたね。」

僕は久しぶりに笑ったほたるを見てこれでよかったんだと思い人生そんなものだよと自分に言い聞かせた。

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