土砂降りの中

「落ち着いたほたる。」

落ち着いて話せるようになっていた。

「ごめん。急に泣き出して。」

「何があったの話してよ、聞くだけだったら出来るから。」

「私さ失恋してさ、それに色が無くなるんだよ。」

これまでの事を話して聞いてくれてた。

「それってさ悲しさから来てるんじゃないの。医者じゃないから偉そうな口いえないけれど。後さもう一度話して納得してきたらどう。」

「納得って。」

「色々あると思うんだ。二人の事だから。話を聞くとほたるの事考えてるんじゃないかって。段々と会えなくなって寂しくなって重苦しくなってしまったんだよね。症状も段々と酷くなっていったんだよね。だからね折り合いをつけて話し合ったらどうかな。難しいと思うけれどもそれがやることじゃない。」

「…好きだったのに。」

「だからこそじゃない。別れを言い出すってとっても辛いことだよ。それでもほたるの事を考えて出したんじゃないかな。たまには子供みたく愚痴ってもいいと思ううんだ。一人でよくやったね。」

今まで押し殺していた感情が決壊した。ダムのようにまた土砂降りになった。だた一つだけ違うという事は花音が姉のように慰めてくれたということだ。私はただ子供に戻っていた。



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