依存
白黒の世界になってしまったのは半年前ぐらいだっただろうか。色々と忙しくなってしまって会える機会が少なくなっていっていた。遊びに誘ってもお互い用事があるので段々と億劫になっていたのを覚えている。そんな時だった初めて色が薄いと感じた。段々と頻度や回数が多くなって今では、ほとんどの時間でそうなってしまった。色がなければ、私の趣味である奇麗なところに行って観光するということができなくなっていった。それでも昔行った風景はしっかりと覚えている。それを思い出して何とかごまかしていたが今は余計悲しみが増えて思い出すことをしたくなかった。
なので私は暴飲暴食をするしかなかった。そうすることでしか希望を見出すことができないのだから。買ってきてしまったお菓子や酒を流し込んで堕落をし始めた。これは私ができる現実逃避だった。こうすることでしか忘れることができるので一種の薬みたいなものであった。その時だけは色が戻ってきてくれるのでそれが嬉しかったのかいつの間に半分ぐらい依存していた。そうしてただ色のない日々が終わっていく。
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