幕間②

 始まりがあれば必ず終わりもある。精通パーティーと称されたパーティーもいよいよお開きになる時間帯に…。最初は横断幕が視界に入る度に恥ずかしかったのだが人間とは慣れる生き物とはよく言ったものだ。この場の空気に慣れてしまった…。改まって考えるともしかしたら記憶を失ってる部分か欠如してる部分があるからそういうのもあるのかもしれない…。だからこそ女性に対する危機感もいまいち持てていないのかも知れないね?そんな事を考えていると、


「豊和君。少しいいかしら?」


「…どうしたんです、冴子さん?」


 冴子さんが僕に話掛けてきた。その瞬間、皆が一斉に警戒態勢へとモードをシフト。こちらの様子を窺っている…。円香さんに至ってはボクシングの構えで冴子さんの一挙一動に注目している。冴子さん信用ないみたいですよ?


「…あ、あのねぇ……私は何もしないからね?」


「どの口でそんな事言ってるわけ?あんたの格好を鏡で見てからそういう事は言いなさいよね?」


 そう…。そうなのだ…。この冴子さんの格好は僕には少々刺激が強すぎて目に毒なのだ。あまり見ない様にしてはいるのだけど…。どういう格好かと言われれば説明するのも恥ずかしいのだがまたもや裸同然で…いや、もうほぼ全裸だと言ってもいい…。大事な部分だけホタテの殻で隠しているだけなのだから…。ただ本人曰くこれもアニメキャラのコスプレらしいが…。


「皆にはコスプレスピリッツがないの?あるでしょ?心に灯る魂の炎が!!!」


「「「「「「ないです…」」」」」」


「………ま、まぁ、いいわ!それよりも…コレを豊和君に渡しておくわね?」


 手渡された物は筒状の物。何だろうコレっ?


「それは搾取容器。豊和君の豊和君を入れて精子をそれに出して欲しいのよ」




「………えっ?」


「いや、だからね?簡潔に言うとそれに精子を出せ!以上よ!」


「はぁっ!?」

(聞き間違いじゃなかったよ!あっ…そういえば男性は搾取しないといけなかったんだっけ……。)


「後、これは映像ディスクよ?部屋のテレビで見れるから…はい。豊和君には必要かと思って3枚あるわ」


「……ち、ちなみに…何の映像……なんです?」


「私と柚希ちゃんと凛ちゃんの隠し撮り自○映像だけど?」


「な、な、な、なななななななな、にゃにを言ってるの/////!?」

「き、聞き間違いよね?なななな、なんかアタシの名前が…で、出た気がするのだけれど…」

「ん?私と柚希ちゃんと凛ちゃんと言ったわよ?」

「はぁ─────っ/////!?ななな何言って…あああアタシはしょんな事…ししし、した事…」

「ああぁ、わ、私だって/////…」

「何を恥ずかしがってるの、2人共?凛ちゃんは豊和君が凛ちゃんの家にお邪魔した時の夜に、柚希ちゃんはほぼ毎日しているでしょうに…。それに男性の栄養になれるのはええよ~ぅな事なのよ?……ぷぷっ…今の何気に面白くなかった?」


「「面白くない!!」」

((は、恥ずっ/////!?恥ずかし過ぎて目も会わせられないよぉぉー/////))


「そう?とにかく男性に…豊和君に見て使って貰えるのよ?それとも2人共、他の女がしてるやつを見せた方がいいわけ?」


「「!?……それ…は………ぃゃっ…」」




 え~と…僕はこういう時どうすればいいのだろうか?誰か教えて欲しい…。正直物凄くこの場に居づらいのだが?出来る事なら今すぐ逃げ出したい…。



「とにかく豊和君分かったかしら?」


「……て、提出は今日中ですか?」


「「「「「「……………えっ?」」」」」」

((((((えっ…何て?)))))


「くっ…………こ、この後搾取すれば良いんですよね?」


「「「「「「…………出るの?」」」」」」


「な、何故皆してそんな…」


「…そう…なのね…。じゃ、じゃあ豊和君は自室へ行ってお願いね?」


「……はい、円香さん」

(…今から容器に取るって皆に知られてるのは何の罰ゲームなのだろうか?)



 僕は渋々リビングを後にする…。







******



「行ったみたいね…」

「せ、先輩…豊和君はもしかして?」

「あなたの思っている通り…でしょうね…」

「私が授業で習ったのと違うよ?男の人は一回出すと最低でも一月以上不能になるって…。お兄ちゃんは違うって事!?」

「…ですです/////」


「そ、それも確かに驚くところだけど冴子ちゃん!どういうつもり!映像撮ってたなんて/////」

「そそそ、そうよ!どういうつもりですか!」


「お姉ちゃんと凛ちゃん…うるさい!」

「「ちょっ!?」」

「お兄ちゃんに見て貰えるんだから黙ってて?くっ…私もしていれば…」


 その時見た梓希の表情はいつもの梓希ではありませんでした…。目が据わっていたのだから…(※柚希談)


 ア、アタシが一歩も動けなくなる位の圧を放つとは…やるわね梓希?(※凛談)




「と、とにかく歴史が変わるです…」

「風華ちゃんの言う通りね…」

「せ、先輩…」

「護るのよ私達で…」

「そうだね…お母さん…」

「皆で協力しましょう?」

「「「「「うん」」」」」




「それにしても…」

「どうしました先輩?」

「豊和君は誰のを見ると思う?」


 お母さんが爆弾を放り投げた瞬間だった…。でも…ホント誰のを見るのかな/////?

は、恥ずかし過ぎるけど、わ、私のだったら…いい…な。



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