第二部

第1話初登校

 今日から僕は中学校へと通う。少し緊張しているものの何とかやっていけるだろうと思っている。準備も終わり学校へは車で向かう事に。運転は冴子さん。勿論柚希に梓希、凛、風華も一緒だ。大人数乗れる車って本当に便利だね。昨日の事は取り敢えず無かった事にしておこう…。一応アレの提出はしたし、考えるとドツボに嵌まりそうだしね…。


「今日から学校なわけだけれどくれぐれも注意するのよ?凛ちゃんは絶対に離れない様にね?トイレに入る時も必ず付いていく様にしてよね?」

「はい…任せて下さい!」

「ちょっと待って!トイレも!?」

「それから学校の周りにも職員室の中にも男性管理局の者が待機しているので何かあったらすぐに連絡する様にね?私も今日は学校内に居るから」


「…僕の話聞いてる?」


「豊和君は黙っていた方がいいです…。トイレが危険なのは言わなくても分かる事です…」

「そうだよ豊和君…。豊和君はもしかしてまだ危機感が足りないのかな?かな?(─ゴゴゴゴゴゴッ…)」

「お兄ちゃんまた私に負かされたいのかな?かな?」


「…滅相もありません」

(顔は笑顔なのに柚希からプレッシャーを感じる…それに梓希まで…姉妹よく似てらっしゃる…)


「…あれ…そういえば冴子さんは学校に1日居るんですか?」

「そうだけど、どうして?」

「…昨日のアレ提出に行くと言ってませんでしたか?」


「「「「「ふぁっ/////!?」」」」」


えっ…、何で皆反応してるの?何かあったのか?


「…皆どうかしたの?」


「…べべべべ、別ににゃんでもない…からね/////」

「そそそ、そうだよ!?お兄ちゃん何でもないんだから/////…」

「そそそ、そうよ。アンタは細かい事気にしなくていいのよっ/////!」

「…凄かった…です/////(ボソッ…)」

「ま、また今日も提出してくれるかしら?」

「きょ、今日も!?……わ、分かりました…」

(やっぱり色々検査があるのか…それにしてもやっぱり何かあったんだろうね…。顔赤くしてるしよそよそしいし…。藪はつつかない方がいいって言うしね…)


「ほ、ほら!お兄ちゃん学校に着いたよ!」


 車を降りて…


「「「「「「キャー!本当に彼よ!配信で見た彼だわ!!!!」」」」」」

「「「「「本当に来た…の…」」」」」

「「「「「「あれが男…」」」」」」

「「「「「こっちを向いてぇ!」」」」」

「身に付けている物欲しい…じゅるり…」


うおっ!?ビックリしたぁ~。い、一応歓迎されているのかな?軽く手を振ってみると…


「「「「「あっ…手を振ってくれてりゅうぅぅぅぅーーー/////!!!!!??」」」」」

「「「「「あっ…鼻血が…/////」」」」」

「「「「「あうあう/////」」」」」

「「「「「ぁ…っ/////」」」」」

─バタンバタンバタンバタンバタン……。


 あっ…何人か倒れてしまった!?だ、大丈夫かな?


「豊和君?」

「はい…」

「軽はずみな言動は避ける様にね?」

「…はい」


倒れた人達は大丈夫との事だったので改めて校舎に視線を向ける。見た目どこにでもある中学校。唯一気になるのは横断幕…。ここにもあるのかと内心思ってしまう。


[祝 男性が入学 ルールを守っていざ性春]


 一つだけ…一つだけ言わせてくれ…。青春の字が違うから!?大丈夫か?この学校!?


「…さて…と」

「…今…見なかった事にしましたよね冴子さん?」

「いいじゃないの性春…」

「それが青春だったらですね…」

「男が細かい事気にしたら駄目駄目よ?」

「…はぁ~…じゃあ僕のクラスはどこになるんです?」

「柚希ちゃん達と一緒のクラスに決まってるでしょ!でも取り敢えずは私と凛ちゃんと職員室に向かうわよ?」

「分かりました!柚希、風華また後でね?」

「うん」

「はいです」

「梓希も学年違うけど何かあったら宜しくね?」

「うん!お兄ちゃんまた後でね!」


 柚希達と別れ職員室へと向かう事に…。担任の先生はどんな人なんだろう…。柚希の話では頼りになると言っていたけど…。男性に耐性はあるのだろうか?そこら辺が少し気になった僕であった…。

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