幕間①

Pururururu…Pi!


「はい…冴嶋です…」


『…今日こそ良い報告を聞かせてくれるかしら?配信を見てからというもの彼の事ばかり気になってね…。私の派閥も敵対する派閥でさえ話題は彼の事なのよ…で、どうなのかしら?』


「…はい。ついに精通しました」


『…それは確かなのですね?』


「はい。それは間違いありません」


『…精子の搾取及び検査の段取りはいつの予定です?』


「…来月中には搾取して検査出来る筈です…一応搾取容器を渡すつもりではありますが…」


『…興奮して私とした事が失念していました…。精通したのは今日なのですね?』


「…はい」


『…世の中男性にもっと性欲があればこんな事にはならなかったのに…』


「おっしゃる通りです…」


『最低でも一ヶ月も不能になるとは…。大昔の男性はそれだけ優れていたのでしょうね?』


「それもおっしゃる通りかと…」


『…暗い話になってしまいましたね…。今は希望が出てきた事を素直に喜ぶとしましょう…』


「…はい」


『ああ…それと…』


「はい」


『私の孫娘が彼の通う学校へ行くそうなのでそちらに住む手配をお願いします…』


「えっ?」


『配信を見て一目惚れだそうです…』


「…マジですか?」


『マジです…。私も若ければ間違い無く惚れてましたよ?』


「それは…確かに」


『とにかく宜しくお願いしますね?それじゃあ何かありましたら直ぐに連絡を下さい…』


Pi………。


「はぁ~マジで?総理の孫娘ってアイドルだったわよね?これは間違いなく恋のライバルが増えそうな感じだわ…。皆何て言うかしら。先輩にまずは話を通さないと…」

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