第11話

なんだかんだで一週間。

相変わらずストーキングされてます。

「もう出てきたらどうですか。なんとなく気配でわかるんでもう意味ないと思いますけど。」

『まじ?てことは僕のイケメンオーラが出ちゃってるってこと?』

「そんなことはないと思います。」

『あー、もしかして、君が僕のこと意識しちゃってる感じ?』

「っ、んなわけないです!自惚れんな!」

『今日もアイス食べるー?』

「食べないです。また奢らせるつもりですか?」

『バレたか、じゃあ奢るから僕のおすすめのクレープ屋行こー。』

「仕方ないですね、奢ってくれるなら行きます。」




『はい、いちごクレープ。』

「ありがとうございます。ん、美味しいです!」

『でしょでしょー!ここのクレープはまじで最高だから。特にチョコバナナは。一回くらい食べてみるといいよ。』

「、、私バナナ苦手です、ストーカーなのにそこは知らないんですね。」

『え、まじで?バナナ嫌いな人っていんの?バナナって世界一美味しい食べ物じゃないの?え?』

「一生分かち合えなさそうですね。私たち。てことでストーカーそろそろやめるって言うのはどうですか?」

『やだよ?絶対やめないよ?』

「あなたの大好きな私の願い事聞いてくれます?」

『僕にできることならね?』

「じゃあストーカーやめてください。」

『無理だよ、それは。僕にはできないことだね。』

「普通の人間にはできることです。」

『僕は君をストーキングしてる時点で普通の人間じゃないと思うな。』

「そうでしたね、私の言い方が悪かったです。言葉の理解できる人間ならできることですよ。」

『じゃあ僕には理解できません。一生やめません。生きてる間は君のことをストーキングし続けます。ってあれ?柚香ちゃん?ねー、待ってよ!』

この人と話しても酸素の無駄使いだ、帰ろ。

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