第10話

ん?待てよ、私。

なんかこのストーカーにときめいちゃってない?

家に帰ってきてから、というか、この人に会ってからなんか心拍数上がっちゃってる気がするし。

いやいやいや、そんなわけないでしょ、私。

ね、そうだよね、そんなわけない、うんうんうん。

『どうした、どうした?っふ。百面相して。っぐふ。』

「え、や、なんでもないです、うん、なんでもない。」

そんなニッコリ笑うなやー!!

ってなに私ドキドキしちゃってんの?

え、もしかして私チョロくない?

は?待って、どうしよう。

とりあえず、平常心、平常心。

、、無理っ!

え、この方顔が整ってること自覚してるならそんなニコニコしないで貰えます?

この人はストーカー、この人はストーカー。

、、うわぁぁぁ、顔を見る度輝きを増している、なんなんだこの人、違う、私がチョロ過ぎちゃってる、フラれた時にちょっと優しくされたからって。

そうだよ、昨日アイス奢らされてんの、私!

、、あー、もー、どうでもいい、許す!

アイス奢らされたこと許す!

そんなニコニコしてるイケメンに見つめられちゃぁ、許すしかないじゃん?ね?

そうだよね、みんな?うんうん、そうだよね。

これは私がチョロいのもあるがこの人の顔面がイケメンすぎるせいでもあると思うな、うん。

てかイケメンの自覚ありでこんなニコニコ笑顔でいるこの人が悪い!

『なにニヤニヤしちゃって。僕のこと好きになっちゃった?付き合う?』

「はい!」

ん?はい?は?

『え、はいって言った?まじ?』

「え、いやいやいや、あの、あれです、あの、聞いてなくて、びっくりして返事しちゃうやつ、です、はい、それです!」

『えぇー、なんでぇー、いいじゃんー。』

「いやいや、ダメですって、あなた私のストーカーですよ?そう、ストーカーなんです!」

『って自分に言い聞かせてるだけっしょ?』

「っ違います!とにかく、付き合うとかありえないです!」

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