迷宮異変発生

第16話、迷宮異変

「お前が迷宮異変のモンスターかな?」

「ガルルルルルル!!」


そこには大きなオノと剣をもった、二足歩行の熊がいた。

迷宮異変では急激に武器が大きくなったり、形が変形したり、技が協力になるなどの異変が起きる。迷宮異変の原因は、そのダンジョンの魔力が小さくなり、爆発する。

その魔力に一番影響を受けたモンスターが異変モンスターとなり、人を襲う。

たまにすべてのモンスターが異変モンスターへと進化する事がある。

そのときは、人が魔力を大量に使用したか、魔力が大きいダンジョンだったのかのどちらかだとされている。

魔力が大きいから、ランクが高いというわけではなく、そのダンジョンが持っているモンスターの魔力によってランクが変わる。ダンジョン自体が持っている魔力が影響するのは、最下層のボスモンスターのみ。そのボスモンスターがダンジョンの魔力を吸収し、それによってボスモンスターが進化する。


「お前弱そうだな」

『その言葉、よく覚えているが良い。ひねりつぶしてやろう』

「喋れるモンスターっているんだ。ちょうどいい。普通のモンスターとどっちが強いのか証明してみろ。変わんないだろうけど」

『倍くらいはあると思うぞ?いいのか?死にたくなければ今のうちだ』

「何言ってんの?こんな場面で諦める主人公なんかいないだろっ!」


喋りながら高速で近づき、キックをぶつける。

モンスターはキックを斧で防いだ。が、おのが壊れてしまった。


「死にたくなければ今のうちだ。っていっても逃がすつもりはねーよ」


もう一度キックを放った。

モンスターは完全に怯え切ってしまった。

それもそのはず、吹弥が壊した斧は世界で一番頑丈だと言われている、パンチダイヤモンドで作られている。ダンジョンにたまに埋まってるダイヤモンドだ。勝手に採取すると犯罪とみなされ逮捕される。それほど貴重なものなのだ。それを採取するには『パンチダイヤモンド採取可能免許』というものが必要になる。

話がそれてしまったが、そのモンスターの持っている斧と剣は、そのパンチダイヤモンドでできている物だった。それを吹弥がキックで壊してしまったのだ。缶をけるかのように。そりゃあモンスターも怯えてしまう。


「どうしたんだ?さっきまでひねりつぶしてやるって言ってたくせに」

『ガッ!』


もう一度キックをかます。


「もう大丈夫か。まさか蹴り三発で倒れるとは。弱すぎる」


《草》

《え?》

《ワタシノミマチガイデスカ?》

《意味が分からない》

《フキヤ様ぁ》

《wwwwwwwwwwwwwwwww》

《言葉が出ません》

《まって、いまのでよわいってどういうつもり?》


「弱いもんは弱いでしょ。だって弱いんだもん」


《前人未踏祭りだ》

《やばいやつやん。》

《速報『フキヤ&小夜の世界冒険者ランキング0位→15位》

《え?!》

《まじ?!》

《草》

《wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww》


「いったん配信切るぞーじゃ」


この様な状態で配信を切ってしまった。

これも前人未踏だ。

初配信で冒険者ランキング15位になってしまうほどの実力者であり

それを2人は自覚していない。

これにて迷宮異変モンスター討伐完了。

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