第15話、えっ?!

それは…


「あっ!配信きり忘れてた!」

「え?今なんて言った?」

「配信きり忘れてたって言った」

「ちょ、マジで?!」

「ホラ」

「マジだ」


《配信切れてないよ!》

《え、てかなんかめっちゃうまそうな肉食ってんなwww》

《はよきづけ!》

《フキヤ、ドンマイwwwwwwww》

《その肉を私にもください!》

《wwwwwwwwwwww》

《初配信から配信きり忘れとかマジで?!》

《初心者すぎるwwww》

《フキヤ様!小夜ぉ!私もそこにいますぐ行きたいぃぃ!いますぐ!!》

《フキヤぁ!》

《このまま一生配信切らないでください!》

《一部ヤバいファンがおるぞ…》

《すごいことになってる…》


「ちょっとヤバいやつもいるっぽいけど大丈夫そう?」

「私は大丈夫だよ?このお肉めっちゃうまいもん!」


《大丈夫です!端末で何個もアカウントつくって5回ぐらいチャンネル登録しました!安心してください!》


「安心できねぇ…」

「まぁまぁ。リスナーさんが私たちの事面白いって思ってくれてるんだしいいじゃん!」

「小夜は軽いな」


《私たちも軽いっすww》


「まじか」

「吹弥、ちょっと早く配信切ったほうがいいんじゃない?」

「いや、このまま明日まで配信して明日もここのダンジョン配信するか!」


《え?》

《前・人・未・踏★》

《コメントがもう嵐のように流れてくwww》

《草》


「テント張った!」

「よし。寝るか!」


《も、もしや…一緒に寝るの?》

《テント二つあるからそれはないな。》


「い、一緒に寝るわけねーだろ。いくらパーティーとはいえ」

「別に私は良いよ?」

「よくないから。とりあえず二つあるから分かれて寝るぞ」


《wwww》

《小夜wwwwwwwww》


そのまま寝てるところまで配信された。

まぁこれも前・人・未・踏★だ。

そこから何事もなく、朝が来た。


「朝だよフキヤ。起きて!」

「はいはい。起きましたー」

「もう朝食出来てんだから」

「やべっ!配信中だった!」


《小夜ちゃん朝5時に起きてスクランブルエッグとかトーストとか作ってたんだぞw》


「マジか。ありがとな。小夜」

「ベ、別に!」


そんな会話をしながら朝食を食べてダンジョン配信へGO!

となったそのとき


『ピーピーピー【迷宮異変が発生しました。今すぐ逃げてください】ピーピーピー』


と、アラームが鳴った。

迷宮異変とは、ダンジョンの中で魔物が狂暴化すること。

今回二人がいるダンジョンはSSランクのダンジョン『怪物』だ。

『落雷』は迷宮異変が起きた最初の狂暴化魔物にやられて逃げ出し、世界冒険者ランキング第1位のステラ・ファントムによって攻略されたが、ダンジョンがなくなる訳ではない。それに迷宮異変がもう一度起きる可能性はいくらでもある。

たまに最下層のところにあるコアを破壊するとなくなるダンジョンもあるが、それはごくごくたまにだ。最下層がどこかわからないダンジョンもある。

しかも、無限に階級が増え続けているダンジョンもある。


《迷宮異変?!》

《早く逃げて!》

《急いで急いで!》

《二人とも死ぬぞ!》


そんなコメントが流れる中

フキヤは笑顔を浮かべていた


「フキヤ!早く逃げるよ!」

「小夜。先逃げてろ。俺は…」


そうつぶやいたあと、

フキヤはどこかに行ってしまった。

その後、誰も予想していなかった結果が訪れる。

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