第4話2人のすれ違い。

 俺の名前はふきと。

 森の中にある家まで来たものの、来たことがある気がする。

「私たちの家って森の中にあるんだ」

 と小夜が言うので、

「何当たり前のこと言ってんだよ。」

 と言ってしまった。

 そんなことは気にせずにずんずん進んでいく小夜に置いて行かれそうになりながら

 家の扉を開ける。

 初めて入る家。

 僕には家も親も居なかった。だから

 学校にも行けなかった。でも学校に見学に行ったときに久しぶりに小夜にあった。

「小夜なら一緒に転生できる気がする」

 そう心の中で思っていたんだ。

 でもこの世界では小夜と俺ですれ違いが起きている気がする。

 この世界について小夜が知っていることは俺が知らなくて、

 俺が知っていることは小夜が知らない。

 どうしてだろう。転生って不思議だ。

 そろそろ夜だ。何か食べたい。

「小夜、夜ご飯どうする?なんか作ろうか?」

 と言うと

「私も一人で暮らしてたので料理ぐらい作れます!」

 と怒った様子でこちらに向かってくる

 ふふ。やっぱり小夜は,,,

「できたよー」

 はや!

「え?まだ三分ぐらいしかたってないのに?速すぎない?」

「だから料理は得意だって言ったでしょ?一様家庭科5だから。」

 俺が感心しながら小夜の作ってくれたハンバーグを口に入れる。

「ん!」

「どう?おいしいでしょ!」

「めっちゃおいしい!」

 こんなに料理がうまかったなんて!

 俺は立ち上がり、

「ちょっと待っててねいいの作るから。」

 ?としている小夜を一分ほど待たせて出来上がった

「わあ!これもしかしてアイス?」

「そう!アイスだよ!全部自然のものでできるからエコだし美味しいよ!」

「てか自然の草とかでできるの?」

「うん。ヒンヤリ草とトロトロ草をすりつぶして混ぜて水を入れて一分ぐらい固めるだけ!」

「ヒンヤリ草?トロトロ草?」

 またすれ違いが起きた。

「小夜、俺たちさ、二人で一人に転生して、記憶や思考が半分になってるんじゃない?」

 小夜がきょとんとしているので説明する。

「だって、小夜の知っていることは俺が知らない。俺が知っていることはさよがしらない」

 さっきまできょとんとしていた小夜が右手に左手をポンと置いた

「そういうことか!」

やっとわかってくれた。

「じゃあ質問だけど、この世界ってどんな世界?」

「知らないよ?小夜が知ってるんじゃないの?」

「うん。私も知らない」

「わかった!ここにいた人も実は親がいない一人っ子で、この世界のことを知らずに一人でここにいたんじゃない?」

「そうだね!」

よくわからないことで納得しベットに向かう。

「あ!お風呂!」

小夜が声をあげるのでびっくりしながらお風呂を忘れていた自分にびっくりする。

じゃんけんで俺が先に入ることになった。

三分ほどで上がると、

「はや!もう出たの?」

というのでそんなに早かったかな?と思い返す。

小夜は十分ほどで出てきた

「遅くなってごめん!ねよっか」

そして転生1日目が終わった。

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