シリアス…じゃないよ!?



「寝た、かな?」


起こさないようにそーっとそーっと…


リビングで一服しながら

考える


「調べる…といえばパソコンかな」

――ポンッ


カタカタカタ

「えっと…佐久間一、36、独身……独身?」

「あー、そっか!この世界って男でも妊娠出産出来るんだっけか…」


そう、この世界は魔女によって男性も子供が産めるのだ。しかも性行為なしで。

なんなら美醜も男女比も魔女によっておかしくなったらしい。

何代か前の魔女が男同士の恋愛推奨派で

男の人に子宮を取り外し出来る機械?なんかを作ったらしい。しかも性行為なしだから男しか産まれないんだって

お尻痛そ…と思ったらお腹切って産むらしい

また違う魔女が獣人が産まれるように獣人遺伝子?が入った食べ物を世界中に売り、結果獣人も産まれるようになったと

また違う魔女は旦那いっぱい子供いっぱいを望んで自分好みの子が欲しがった結果魔女に選ばれなかった男は醜いからだ、と

子供も理想の見た目じゃないと扱いが酷かったらしい


「こういうのは大体が転生者って相場が決まってんだよなぁ」

「とりあえず市長に電話……」ゴソゴソ

「あれ?名刺もらった…はず、とあった!」


まだ22時だし…いけるっしょ♡

相手市長だし?私魔女だし?

――rrr.rrr.rrr.

「あ、もしもし市長?藤堂です〜」

――藤堂様!?携帯に連絡頂けるなんてこうえ

「遅くにごめんなさい、明日養子手続きに行きたいのですが瞬間移動的なやつで直接市長室行ってもいいです?」

――えっはい!来て頂くのは構いませんが…

養子、ですか?

「そうなの♡!かんわぃ〜子♡拾っちゃった♡」

――はぁ、拾った…ですか……

「だから明日行きますね♡おやすみなさい!」

――はっ!はいっ!お、おおおやすみなさぃ



「よし、これでOK」

「ママも寝ようかなぁ…ふふ♪」

ママかぁ…自分で言った事だけど

嬉しい…かも♪


前世では子供望めなかったからなぁ

今世では子だくさんの夢叶えたいなぁ♡

素敵な旦那さんと虹くんや子供達に

囲まれる……そんな夢…




――お前ほんっと何も出来ねぇんだな。部屋は埃があるしメシもまずいし可愛くも可愛げもねぇ。いい所ひとつも無いお前と結婚してやったのに他の女んとこ行くななんて俺は可哀想だよなぁおい!バシッ


――で、でもっ

――なに許可なく喋ってんだよ!あ"ぁ!?

顔も見せんなッ!きもいんだよッ!

なんなら息しないでくんね?ww

お前が死ねば皆喜ぶかもなぁ?それで俺は

ヒーロー!ってな?おい聞いてんのかよっ

!!ドガッ


――きっ、聞いてる…

――だから喋んじゃねぇって言ってんだろうが

ッッッ!!!ドンッドガッ


――やめて!お腹に貴方のッッッ!ドガッ


あぁ、私の子……ごめんなさい…ごめんなさい……ごめんなさい……ごめ…ん……




はっ!

あー思い出しちゃった

素敵な旦那、かぁ

浮気なし不倫なし暴力なし…え、そんな人いるの?いる気がしないんだけど!?前世ではこの3つない人出会った事ないよ!?


終わったぁぁ……はぁ…


まぁ夢は夢って事ですね、はい


……いいもんいいもん!!私には虹くんがいるしッ!?べっ別に!?寂しくないしッ!?



「はぁ…寝よ……」




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