泣いちゃうゾ♡


――受け付けside


午後4時、もうほぼ人もいない

この時間帯……

早く帰りてぇ〜


「あの…」


後ろから声がする

声高い男だなぁ

女の子ってこんな感じかな?

1度でいいからお近付きになりてぇわ

「あのっ」


いや誰か反応してやれよ

こっちはさっさと帰りたいんじゃボケ

振り返って話しかけられてみろ?

絶対長引く……

「あの、すみません!」


はぁ〜

「はい?どうし……ま…………え?」


「あの、魔女申請はどこで…」

「あっ!あの!……すみません……近いです」


めっちゃいい匂い!え、なに

女の子?え?女の子ってこんな

ちっちゃくていい匂いすんの?

しかも可愛い……


「ごっ、ごめんなさいっ!」

「あぁ…いえ、大丈夫です」


くっそ!近いとか言うんじゃなかった!

なにが、あぁ、だよ!

残念そうな声出してんじゃねぇよ俺!

絶対引かれた……終わった……


「あの!それで魔女申請なんですが……」


はっ!


「え…魔女??えっと、少々お待ちください」


え、待って待って魔女!?

日本にいたのか!?

誰に聞けば……


「とりあえず市長に……」

――rrr.rrr.rrr





――自分side


さっき気付いたんだけど

ここ東京じゃなかったんよね


なんと!!

前世でもお馴染み"横浜"でした!てへ

んで市役所来たんだけど

人居なくてラッキー、と思って

案内してくれる人に聞き行ったのに

無反応すぎて泣けたよね、うん

いやもう泣いたわ


確かに途中から認識阻害の魔法

使ったけどさすがに声は聞こえるだろ

と思ったのに………ぐすん



「お、お待たせしまっしました!」

「こちらへ」







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