第4話 人生の選択

テストが始まり

問題と解答用紙が

前から後ろへと回っていく。


3教科を10分休憩を間に挟み

テストしていく。


ぼくは問題を解いた。


今後の事を考えた。

Bくんの居ない日常を。


ぼくは問題を解いた。


今後の事を考えた。


3年生になれば

Bくんと離れるかもしれない。


ぼくの頭の中には

Bくんがいっぱいに溢れていた。



☆☆☆




3教科のテストが終わり

後ろからテストを集めていくのだが

1教科目からぼくは

解答欄全てを「白紙」で提出した。



クラスメイト

「おいお前!」



解答用紙を集めているクラスメイトに

そう言われたけど

ぼくは人差し指を立てて唇に当てた。

(これはナイショね、と)




そしてぼくはBくんと同じクラスを選んだのだ。



☆☆☆



自分で選んだ選択にも関わらず

選抜テストが終わってから

ぼくは後ろめたい気持ちになっていた。




なんせ、

このことは誰にも言えないから。



きっと今になって思えば

どちらを選んでも苦しかったのだ。




☆☆☆



「あ、落ちてもたわ」


ぼくはあたかも、

テストの結果が悪くて

落ちたかのように周りに振る舞った。



友達には嘘をついていた。



気付けば3月になり

友達とは離れ離れ。



だけどBくんとは一緒のクラス。




そして季節は春を迎える。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る