第2話 些細なことが嬉しい

翌日のこと。




北海道から岩手県に移動する際

バスの中ではBくんの横に座り

その事が妙に嬉しかった。




緊張して上手く話すことができず、

肩が振れるたびにドキドキして



Bくんがぼくにもたれ掛かって寝た時は

本当に幸せな時間だった。




そしてぼくがBくんに恋をした

修学旅行は終わった。



☆☆☆




修学旅行での出来事をきっかけに

僕はBくんを意識するようになり、



彼の一球一投足に一喜一憂した。




Bくんがぼくを見ると照れて

自然と笑顔になった。





メールを送ると

返ってくるまでソワソワして、



なかなか返ってこなくて落胆したり

返事が来たと思ったら嬉しくて笑顔になった。




ぼくの世界に色が付いたように思えた。



☆☆☆



そんな時に同じグループの友達から



ともだち「お前って、Bくんのこと好きやろ?」


そう言われた。






ともだち「だってさ、Bくんと話してる時

     めっちゃ嬉しそうやん。見てたら分かるわ。」


さらにそう言われた。





ぼくは言った。



ぼく「うん、好きやで。めっちゃ好きみたい」




友達に言ったことによって

何も変わらなかった。



ホントに何も変わらなかった。






☆☆☆



ぼくはBくんとどうなりたいか、

とか全く考えておらず



ただ毎日側に居れればそれだけで幸せだった。




名前を呼ばれて嬉しくて

一緒に帰れて幸せで、



メールを送ってもなかなか返ってこないけど

返ってきたら飛び跳ねて喜んだ。



そんな日々に現実は


ある選択肢を突き付けてきた。


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