クルーズ船に乗ってみた

早朝、あやなっちは、香絵先生と海沿いを散歩した。

ビーチで抱きあってキスした。

きれいなニースのビーチ。


そして、地中海のクルーズ船に乗った。


やがて、船は海をスーッと進んで行った。



海を潜りはじめた。

「えーっ?このクルーズ船、海を潜ってるよーっ!」

「ほんまやー!海めっちゃきれいー!」

香絵先生は、あやなっちをギュッと優しく抱きしめている。

窓から見える海の景色と、泳ぐお魚さんたちをふたりで見ている。


きれいな海を潜っていく。

可愛いお魚さんたちも、手をふってくれている。


どんどん、きれいな海を潜っていった。

そしたら、海に、きらきら輝く街、見えてきた。


船は、街の船着き場に到着した。

さっきまで抱きしめてくれてた香絵先生、横にいなくなってる。


あやなっちは、女子になってた。

ちっちゃいころから女の子みたいだったけど、今、海の街に着いて、ほんとの女子になってる。

女子の体に。


ちっちゃいころから女子みたいな体だった、あやなっち。

でも、ほんとの女子の体になってる。

女子の体になって、あやなっちは、めっちゃ嬉しかった。

ずっと女子になりたかったから。


でも、それはいいとして、いっしょにいたはずの、香絵先生の姿は、どこにもなかった。


船から降りて、街の人に、街のホテルに案内された。


食事も用意されている。

「どうぞ!食べてください!美味しいですよ!この街の特産品です!海の幸、山の幸」

って言われた。

めっちゃ美味しそうだったから、あやなっちは、速攻、料理を食べた。



この街に住む王子様と会った。


香絵先生にめっちゃ似ている。瓜二つ。

香絵先生なのかと思った。

でも、王子様だった。


王子様に求婚された。


「しばらく考えさせて」

って答えた。


香絵先生のことを聞いてみた。

「いっしょに船に乗ってたんですけど...」


でも、どこにも存在していないみたい。


そのかわり、王子様は、めちゃめちゃ香絵先生に似ている。


お顔も、仕草も、しゃべりも、何もかも、めっちゃ似ている。


名前はカエッチ王子。カエッチ・イケーノっていうらしい。

名前まで似ている。



しばらく、カエッチ王子のお側で暮らしていた。

何日か経って

「何か希望すること、ないですか?」

って聞かれた。


「う~ん...」

ちょっと考えてから、

「女子大に進学したいです」

って答えた。


「女子大ですか?」

「はいっ!この街にも、女子大ありますか?」


「あります!イケーノ女子大」

「あ、じゃあ、そこに行きたいです」


「そうですか...それでしたら入学試験を受験してもらって、それで決めさせてもらいますね」


イケーノ女子大の入試を受験することになった。

過去の問題集を見せてもらった。


あやなっちの高校時代に勉強してきたことで、なんとかなりそうな感じだ。



カエッチ王子は、香絵先生にめちゃめちゃ似てたから、あやなっちは、王子様の求婚をお受けした。

優しくて面白いカエッチ王子。

香絵先生みたい。

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