クルーズ船に乗ってみた
早朝、あやなっちは、香絵先生と海沿いを散歩した。
ビーチで抱きあってキスした。
きれいなニースのビーチ。
そして、地中海のクルーズ船に乗った。
やがて、船は海をスーッと進んで行った。
海を潜りはじめた。
「えーっ?このクルーズ船、海を潜ってるよーっ!」
「ほんまやー!海めっちゃきれいー!」
香絵先生は、あやなっちをギュッと優しく抱きしめている。
窓から見える海の景色と、泳ぐお魚さんたちをふたりで見ている。
きれいな海を潜っていく。
可愛いお魚さんたちも、手をふってくれている。
どんどん、きれいな海を潜っていった。
そしたら、海に、きらきら輝く街、見えてきた。
船は、街の船着き場に到着した。
さっきまで抱きしめてくれてた香絵先生、横にいなくなってる。
あやなっちは、女子になってた。
ちっちゃいころから女の子みたいだったけど、今、海の街に着いて、ほんとの女子になってる。
女子の体に。
ちっちゃいころから女子みたいな体だった、あやなっち。
でも、ほんとの女子の体になってる。
女子の体になって、あやなっちは、めっちゃ嬉しかった。
ずっと女子になりたかったから。
でも、それはいいとして、いっしょにいたはずの、香絵先生の姿は、どこにもなかった。
船から降りて、街の人に、街のホテルに案内された。
食事も用意されている。
「どうぞ!食べてください!美味しいですよ!この街の特産品です!海の幸、山の幸」
って言われた。
めっちゃ美味しそうだったから、あやなっちは、速攻、料理を食べた。
☆
この街に住む王子様と会った。
香絵先生にめっちゃ似ている。瓜二つ。
香絵先生なのかと思った。
でも、王子様だった。
王子様に求婚された。
「しばらく考えさせて」
って答えた。
香絵先生のことを聞いてみた。
「いっしょに船に乗ってたんですけど...」
でも、どこにも存在していないみたい。
そのかわり、王子様は、めちゃめちゃ香絵先生に似ている。
お顔も、仕草も、しゃべりも、何もかも、めっちゃ似ている。
名前はカエッチ王子。カエッチ・イケーノっていうらしい。
名前まで似ている。
☆
しばらく、カエッチ王子のお側で暮らしていた。
何日か経って
「何か希望すること、ないですか?」
って聞かれた。
「う~ん...」
ちょっと考えてから、
「女子大に進学したいです」
って答えた。
「女子大ですか?」
「はいっ!この街にも、女子大ありますか?」
「あります!イケーノ女子大」
「あ、じゃあ、そこに行きたいです」
「そうですか...それでしたら入学試験を受験してもらって、それで決めさせてもらいますね」
イケーノ女子大の入試を受験することになった。
過去の問題集を見せてもらった。
あやなっちの高校時代に勉強してきたことで、なんとかなりそうな感じだ。
☆
カエッチ王子は、香絵先生にめちゃめちゃ似てたから、あやなっちは、王子様の求婚をお受けした。
優しくて面白いカエッチ王子。
香絵先生みたい。
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