何が雪男だ、バカ。

エリー.ファー

何が雪男だ、バカ。

「死んじゃえ、誰だ、お前。雪男だろ。なぁ、雪男だよなぁ。絶対にそうだよな。ダメだぞ。雪男はダメだからな。帰れよ、お前。早く帰れよ。絶対に中に入るなってことだからな。皆、言ってるから。俺だけじゃないからな。雪男はダメだってことだからな。分ってるよな。本当に分かってるんだろうな。なぁ、バカ。おい、バカ。聞けよ、バカ。雪男のくせして無視しやがってぶっ殺すぞ、バカ。死ね、ボケカス。おい、こっち見ろよっ、こっち向けって言ってんだよっ。水を飲むなって、なんで、水を飲んでんだよっ、喉乾かねぇだろうがよ、バカ。お前、喋ってねぇくせに、水を飲んでんじゃねぇって話よ。分るだろうがよ。死んじゃえ、バーカ。マジのバカだからな、お前は。いいか、取り返しのつかないタイプのバカだからな。どうしようもないヤツなんだから、死ねよ。マジで死ねよ、絶対に死ねよ、ゴミクソが。いいか、このクソ雪男。お前なんか誰からも好かれてねぇんだからな。諦めろよ。もう、お前じゃ無理なんだからな。雪男とかいう安易なキャラ付けでどうにかなってるだけで、お前なんか死んじまえ。このクソ雪男が。ボケカス野郎が、二度と来るんじゃねぇぞ。舐め腐ってんじゃねぇぞ、この野郎。分かった、じゃあ、ここで殺す。うん、ここで殺すことにするから。はい、うん、決めたから。雪男をぶっ殺すことにするから。雪男なんて、いらねぇってことを証明してやるよ。いいか、お前がこれから、どれだけ後悔しようが、やめてくれって言おうが、殺すだけだからな。手を抜かねぇからな。いいな、てめぇ、なんか言ってみろや、この野郎。死ねっ、死ねっ、死ねっ、死ねぇっ、クソカス」

「うほほっ、うっほっ、うほほほっ、ほほっ、うっ、うっ、うっ、うっほほほほほっ、ほほーんほほっ、うほほんっ、うほうほうほうっ、ほほうっ、ほうっ」

「なんか喋ってみろって、この野郎っ」

「うっ、ほほっ、うほほほっ、ほほうっ、うっほうっ、ほほうほほうほほうほほうほうほうほうっ、うっほほほっ」

「何が、うほ、だこの野郎。うほうほ、言っておけばどうにかなると思ってんじゃねぇよ。雪男基準で会話しねぇからな。お前が、人間様に合わせて喋ってみせろや、このクソカスが」

「うほうっ、うほうっ、うっほうっほ、うほほうほうっ、ううううほほっ、うーんほっ、ほほーんほほっ、うほうっ、ほほうほうほっ、うっほっほっほっほっ、うっほうほうっ、ほほうっ

「だから、雪男基準で会話をしねぇぞって、言ってんだよ。何回、言えば分かるんだよ。おいっ、偉そうに喋るなよ、もう、うほうほ、言うなよ。絶対だぞ、絶対にダメだからな。分ったら、黙れよ。黙れよっ、絶対に黙れよっ、いいなっ、黙れっ、黙れぇっ」

「ううほうっ、ううほうっ、うほうほうほうほうほうほほほうっ」

「なっ、なんで、黙らないんだ」

「うほほうほうっ」

「も、もしかして、つ、伝えたいことがあんのか」

「うほっ」

「もしかして、俺の言っていることが伝わってんのかっ」

「ほうほうっ」

「ど、どっちだ」

「うほっ」

「分からない、分からない、何も分からない。あぁ、どうしよう。あぁ、どうすればいいんだ」

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