人間とエルフの章

 《ディミオルゴ》は、《アモス》の姿を忘れられませんでした。


 そこで彼女は悲しみを埋めるために、《ムンドゥス》に《アモス》の姿に似せた種族、《エルフ》を創造しました。


 《エルフ》は《ムンドゥス》で生きていく中で、火や水などを生成する力、《魔法》を編み出しました。


 《エルフ》は《魔法》を中心とした文化を生み出し、文明を築き、やがて国を作りました。


 文明を発展させていく中で、《エルフ》は自分達を生み出した《ディミオルゴ》を絶対神として崇めました。

 

 《ディミオルゴ》も《エルフ》を新たな子供として、とても大切にしました。


 その一方、《ディミオルゴ》が崇められている様子を見て、《クレアーレ》は激しく嫉妬しました。


 そこで《クレアーレ》は、《ムンドゥス》に自分の姿に似せた種族、《ヒューマン》を生み出しました。


 《ヒューマン》は《魔法》を持ちませんでしたが、知恵をしぼり、地道に文明を築き、成長していきました。

 

 そして《ヒューマン》も、種の創造主たる《クレアーレ》を、絶対神として崇めました。


 しかし《クレアーレ》は、この状況に満足はできませんでした――。

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