デアエ・ミュートロギア(人間意訳版)

厨厨

世界の章

 1つの世界に、姉の大女神クレアーレ、妹の大女神ディミオルゴと言う、仲の良い双子の女神がいました。


 2人は、不思議な力を持っていました。《創造の力》と言う、神秘的な力です。


 力を持つ者は限られていて、2人と、2人と同じ神しか持つことが出来ません。


 ある時2人は、2人だけの世界に寂しさを感じ、子供を創造することにしました。


 《クレアーレ》は女神ヴィータと言う娘を、《ディミオルゴ》は男神アモスと言う息子を創造しました。


 《ヴィータ》は完全な神として創造され、《クレアーレ》はとても喜びました。


 しかし《アモス》は、完全な神としては創造されませんでした。失敗してしまったのです。


 そのためか、《アモス》の命の火は、消えかけていました。


 そこで《クレアーレ》と《ディミオルゴ》は、2人の《創造の力》の力を合わせて、《アモス》を完全な神にしようと試みました。


 しかし、2人の協力もむなしく、《アモス》は消滅してしまいました。


 息子を失ってしまったことで、《ディミオルゴ》は失意の底に沈んでしまいました。


 《アモス》を救うことはできませんでしたが、その代わりに2人の《創造の力》は新たらしいものを創造しました。


 こことは異なる広大な場所、を創造したのです。


 世界は瞬く間に緑に覆われ、動植物があふれる美しい世界になりました。


 《クレアーレ》は、この新たな世界を《ムンドゥス》と名付けました――。

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