第2話

「へ〜、これが原画展なのね」

「そうなんだよ!実際に使われていたりする絵が飾られているんだ」


僕は事細かく説明する


「ふーん」

反応が薄い




「あ、ねえねえこの下に書いてある商品価格ってどういうこと?」

「あー、それはその原画は売られてて買うことができるっていうことだよ」

「いやいやありえないでしょ!?」




彼女が驚く

一体何に驚いているのだろう

「どうしたんだよ」

「どうしたもこうしたも見てみなさいよ!なんでこの絵が50万もするわけ!?」

「はは、何を言っているんだ。当たり前じゃないか。ここにある絵は全てイラストレーター本人が監修してるんだから」

「さすがお客様、よくご存知ですね」



突然店員が声をかけてくる

「じょうれんですから」

「いやおかしいでしょ!なんでこんなに高くなるんですか」

「先ほどお連れ様がおっしゃったように、作者本人が監修しているからです」

「でもこれ版画ですよね。つまりいくらでも複製できると・・・」




「ええ、ですが光の当て方によってほら。こんなにも印象が変わるんですよ」


「確かに全然違いますね」

僕は感心する


「あ、あんたまさか買うわけじゃないでしょうね」



「ん?買うつもりだけど」



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