たまご先生のいろいろアイスクリン

「羽菜殿、本当にあの赤提灯がアイス屋なんじゃろうか」

「そのはずだけど。なんか嫌な雰囲気するね」

「深夜に坂の上にポツンとある屋台とか怪談めいているのじゃ……」

「神様がそんな事言う?」

「しっ……羽菜殿。心なしかすすり鳴く声が聞こえておらぬか」

「ちょっ、やめてよタマモ」


月が綺麗な夜、羽菜とタマモはファーリーから貰ったチラシを頼りにアイス屋へとやって来た。……はずなのだが、何やら不穏だ。耳を澄ましてみると、確かに屋台の方からボソボソと囁くような声が聞こえる。


<……1枚……にまい……>


「何か数えているのじゃろうか。皿的な?」

「えっ!? それは屋台方面の怪談じゃなくて井戸方面の怪談では?」

「とにかく行ってみるのじゃ」


タマモはスタスタと屋台の方へ歩いていく。さすが小っちゃいながらも神様。幽霊だろうがだろうが怖くないのか。と、感心している場合では無い。置いて行かれては怖い。羽菜も慌ててタマモの陰に隠れるようにしてついて行くが、やはり屋台から声が聞こえる。


「……49枚……50枚。ぐすっ……。ファーリー。何回数えても50枚用意したタルトカップがまだ50枚ある。何故だろうね」

「クリス様、1つも売れていないからかと」

「せっかく心を込めて焼いてきたのに……」

「クリス様、焼いたのは私かと」


この声は……あの夜の紳士!? 恐る恐る屋台を覗きこむと、肩を落とした紳士が黒柴に話しかけている。


「このままだと僕は……」

「こんばんはなのじゃ!」

「手当たり次第にうら若きトマ……ん? いらっしゃいませ! アイスはいかが?」

「うむ。2つ頂くのじゃ」

「2つも! ……おや? タマモさんじゃないか」

「うむうむ。久しいの、クリス殿」

「お久しぶりです。豊穣の君。お元気そうでなにより」

「クリス殿も。お元気……ではなさそうじゃの」

「ええ。自慢のアイスが少々売れ残っていてね」

「クリス様、1つも……」


屋台の紳士――クリスは、輝く笑顔をこちらに向けたままガシっと黒柴の口を押えた。気持ちは解る。羽菜はとりなすように財布を取り出した。


「まあまあ。2ついただけますか? 今日はどんなアイスなんですか」

「ああ、君はこないだの笑顔のだらし……素敵なレディじゃないか」

「今、言い直しましたよね?」

「羽菜さんと言うそうだね。素敵な名前だね。今日のアイスは、ヨーグルトのシャーベットだよ。プルーンを添えて召し上がれ」


サラっと丸め込まれた気が。羽菜が抗議するか迷っているうちに、黒柴がスッと調理台にタルトカップを2つ並べた。クリスはその上に優雅な手つきでプルーンの実を載せ、さらにバットから銀色のスクーパーで掬ったシャーベットを爽やかに盛り付ける。


「さ、召し上がれ。ファーリーがタマモさんに習ってきたというジェラートを作ろうとしたんだけどね、なんだか固くなってシャーベットになってしまったんだよ。でも、これはこれで美味しいよ」

「いただきます。うむ! シャリシャリで美味しいのじゃ」

「本当ー。プルーンも合いますね。プルーンの甘みと食感がホッとするというか。お皿のタルトも冷えた舌のになって、サクサクでおいしいです」


タマモと羽菜は夢中でシャーベットを食べる。クリスはその様子を嬉しそうに眺め、隣では黒柴がスン……とした顔でかしこまっている。が、その尻尾は嬉しそうに振られていた。


「ご馳走様なのじゃ! ところでクリス殿、アイスが固くなったとのことじゃが」

「そうなんだよ、タマモさん。なにかコツみたいなのあるのかなあ」

「むむ。では実際に作ってみるのじゃ。クリス殿、明日の晩に屋敷にお邪魔しても良いかの?」

「明日ですか? ファーリー、明日の予定は」

「はい、クリス様。明晩に限らず常に暇でございます。少しはご予定を……」

「大丈夫なようです。お待ちしてます」

「うむうむ。明日の22時ということで」


タマモとクリスは嬉しそうに小指をちょんと合わせて。その隣では黒柴も満足げに頷いている。ひきこもりの主人が外の世界と繋がりを持って嬉しいのだろう。アイスもおいしかったし、なによりだ。



そして翌日の夜。羽菜はタマモと一緒にクリスの屋敷のキッチンに立っていた。


「なんで私まで」

「む? 羽菜殿、何か用事でもあったかの?」

「無いけど」

「じゃあ一緒に作るのじゃ」


タマモはぽん、とキッチンスーツ姿に変化へんげした。クリスとファーリーはスラックスに白シャツとエプロンだ。羽菜はと言うと、タマモに渡された割烹着に三角巾というスタイルだった。


「さて、タマモさん。今日はどんなアイスを作るのかな?」

「うむ。今日は卵のアイスにするのじゃ」

「卵。卵だけで作るの?」

「いや、卵が基本で、あとはいろいろじゃ。今日はアイスの固さの調整方法を体験して貰うつもりじゃからの。卵をベースにして何種類かを作るのじゃ」

「なるほど。早速やってみますか。ファーリー、準備を」

「畏まりました」


今夜は人間姿のファーリーが、卵に牛乳、砂糖にホイップといった材料、それにボウルや泡だて器やシリコンのへら等をテキパキ用意する。ハンドミキサーやデジタルスケールまである。ちょっとしたキッチン・スタジオのようだ。


「アイスの固さは、氷の粒の大きさと空気の含有量で決まってくるのじゃ」

「氷の大きさと空気」

「うむ。まずは氷の粒じゃ。これは単純な話、大きいと1枚の板氷になってガッチガチなのじゃ。小さくすれば、かき氷みたいにフワフワになっていくわけじゃな」

「なるほど」

「小さな粒にするには、材料にもよるのじゃが、板氷にならないようにかき混ぜながら凍らせるのが基本じゃな」

「なるほど。凍らせるときにほったらかしにしないで、かき混ぜる、と」

「うむ。あとはのタイミングで食べる事じゃな。これも単純な話じゃが、時間がたつほどきっちり凍っていくのじゃ」

「ふむ。つまりアイスも作りたてがいいって事なんだね」

「うむ。保存する時の手段を考えずに、狙った食感で食べやすいのじゃ。そして、空気の含有量の方じゃな。これは凍らせる前に空気を含ませておけば、自然と氷の粒と粒の間に隙間ができるので、カチカチになりにくい感じじゃ」

「へえ。じゃあ空気を混ぜれば混ぜるほど、フワっと柔らかいアイスになるのかな」


「うむ。柔らかいというか、軽いというか。でもまあ、だいたいそんな感じなのじゃ。空気の含有量は『オーバーラン』とも言うのじゃ。例えば、アイスの元になる原液が100mlあるとき、空気を100ml含ませて凍らせると、出来上がったアイスは200mlになるじゃろ?」

「風船に空気を入れると体積が増える感じかな?」

「うむ。そんな感じじゃ。この時のオーバーランが100%じゃな」


「そっか。空気が入る分、同じ重さでも容量的には増えて柔らかくなるんだね」

「うむ。その代わり、分量あたりの濃厚さというか、重みというか、そういうのは軽くなる感じじゃな。このオーバーランは普通のアイスクリームで 60~100%、ソフトクリームが30~80%、シャーベットは20~60%、ジェラートは20~35%くらいと言われているのじゃ。オーバーランが低いとねっとりした重みのあるアイスになって、高いとフワッと軽い感じになるのじゃ。作りたいアイスのイメージに合わせて、どれくらい空気を混ぜるかを調整するわけじゃな」

「なるほど。理屈は解ったよ。でも、難しそうだなあ」

「プロはきっちり計算して作るんじゃが、家で作る分には”空気たくさん混ぜるとフワっとして、入れないとかき氷に近くなる”くらいでいいのじゃ。よいかな、クリス殿」


タマモはそこで言葉を切ると、人差し指を立てて見せた。


「暑い時期、アイスを食べる側が一番に求めてるのはなんじゃと思う?」

「え? それは冷たいことかな」

「その通りじゃ! 逆に言うと、作ったアイスが冷たい時点でもう80点は出てるのじゃ。些細な事は気にせず、好きに作ってしまえばいいのじゃ」

「さすがタマモさん! そうだよね! だって僕が作ったアイスはいつだって最高だからね」

「うむ。今日は何種類かの方法で空気の混ぜ具合を変えて作ってみて、結果を食べ比べてみる事にするのじゃ。比べる事で、調整の仕方や好みもわかるのじゃ。羽菜殿、ファーリー殿、手伝ってくれるかの」

「はーい」

「畏まりました」


タマモの指示で、4人は4通りの方法でたまごアイスを作る事になった。


クリスは、「全卵と牛乳と砂糖」

タマモは、「卵黄と牛乳と砂糖、そしてメレンゲ」

羽菜は、「卵黄と牛乳と砂糖、そしてホイップ」

ファーリーは、「卵黄と砂糖、そしてメレンゲ」


「僕のは卵と牛乳と砂糖を全部混ぜるだけでいいんだね。簡単だ」

「うむ。凍らせる前の液、いわゆるアイスクリームミックスに空気を特に入れない方法じゃの。冷凍庫に入れてから、適当な時間ごとにこまめにかき混ぜて空気を入れていく作戦なのじゃ」

「なるほど」


「儂のは卵を黄身と白身に分けて、白身をホイップしてメレンゲにする事で空気を入れていく作戦じゃの。砂糖を入れる時には黄身側と白身側に分けて入れた方が空気が抜けにくいメレンゲにできるのじゃ」


「私のはなんというか、王道のレシピなのかな。ホイップした生クリームで空気を確保するわけね」

「うむ。生クリームはホイップしなくても良いのじゃが、今回は空気の混ぜ方の違いがわかりやすいようにホイップして混ぜるのじゃ。生クリームの脂肪分で、空気を入れて軽くなった分の食感も補って濃厚にもなるはずじゃ」


「俺のは卵と砂糖だけ、ですね。メレンゲで空気を確保して凍らせていく、と」

「うむうむ。一番シンプルじゃな。牛乳やホイップの脂肪分が無いので、超さっぱりな感じに仕上がるはずじゃ。『空気を確保すればアイスっぽい食感になる』事を実感してもらうためのレシピでもあるのじゃ」


タマモの説明を受けて、4人はそれぞれ調理を開始した。


「どの手順でもまずは卵黄と砂糖を混ぜるのじゃ。それにほどほどに温めた牛乳を少しずつ注いで、卵が固まってしまわないように混ぜていくのじゃ」

「タマモ、全部混ぜてからレンチンは駄目なの?」

「ダメではないけど、熱が入りすぎて卵が固まってしまうとアウトなのじゃ。だから一発目に作る時は、卵じゃないものを温めておいて、少しずつ卵側に入れていくのが安全なのじゃ。牛乳だけレンチンは全然アリじゃ」


へー、と間延びした声を上げて羽菜がシャカシャカ卵黄と砂糖を混ぜていると、ファーリーがタマモに尋ねる。


「タマモ様、そもそもなぜミックスを温めるのでしょうか? どうせ冷やすなら温めずによく混ぜるだけも良いのでは」

「うむ。ぶっちゃけ、全部混ぜるだけでもいけるにはいけるのじゃ。じゃが、卵、特に卵黄じゃの。これを温めると、アイスにした時、氷の結晶がデカくなるのを抑える効果があるたんぱく質に変性するのじゃ。じゃから、アイスを柔らかく滑らかにしたいなら、熱を入れた方がベターというわけじゃ」

「なるほど。それなら熱を加えなくては、ですね」

「うむ。ただ、ファーリー殿の場合は卵黄とメレンゲだけじゃから、温めるの工程はナシでOKなのじゃ。その分量で温めようとすると、固まってしまうリスクが大きいでの。ささ、では我々は牛乳を入れるとするかの」


クリス・タマモ・羽菜は温めた牛乳を少しずつ混ぜ合わせる。その間にファーリーはホイップするための機材をテキパキと並べている。この犬、できる。一家に一台欲しい。


「よし、牛乳を混ぜたよ。僕の手順だとこれをバットに入れて冷凍庫に入れればお終いってわけだね。では、お先に!」


早々に調理を終えたクリスは、他の人を手伝うでもなく、ただ単に目を輝かせてうろちょろと他のボウルを覗いて回っている。邪魔だ。無駄にカオがいい邪魔者がキッチンにおる。


ともあれ、タマモと羽菜の手順も、ハンドミキサーさえあれば特に手間のかかるというわけでもない。ファーリーに至っては、涼しい顔で自分の手でメレンゲを立てている。便利だ……。


そしてホイップした生クリームやメレンゲを卵液に混ぜてミックスを作り、バットを冷凍庫に仕舞い込んだ。


「よーし、完成! 思ったより簡単だったね」

「うむ。どの手順にするとしても、やることは結構単純なのじゃ」


4人はしばし雑談しながら完成を待つことにした。


「ねえタマモ、アイスって仕込むまでは思っていたより簡単だけど、完成までに時間がかかるのが面倒だね」

「凍らせる必要があるでの。じゃが、アイスクリーマーという機械があればもっと早く完成できるのじゃ。20分ほどじゃろうか」

「うわ、めっちゃ早いじゃん」

「ほう! タマモさん、それはいいね。ファーリー、探しておいてくれ」

「畏まりました。リストアップしておきます」

「安いのから高いのまで、いろいろあるのじゃ。無くてもほれ、昔ながらの氷と塩を使った即席フリーザーで急速冷凍する方法でもいけるのじゃ」

「あー、理科の実験でアイスキャンディー作った事ある」

「うむうむ。それじゃ。めっちゃ氷いるけどあれはあれで楽しいのじゃ」


と、他愛もない話が進んでいく、途中、皆でアイスの固まり具合を見ながらかき混ぜ、またテーブルでお喋りをする。そうこうしているうちに、アイスが固まった。


早速4種類のたまごアイスを各々タルトカップに取り出し、手にスプーンを持った。


「「「「いただきます」」」」


羽菜はまず、自分の担当した「王道アイス」にスプーンを挿し入れる。すくっ、と軽い手ごたえを感じ、スプーンがアイスに入っていく。これこれ。確かな冷たさと滑らかさを予感させる程よい手ごたえ。口に入れると、ほんのりとした卵の香りと甘みがゆるやかに溶けていく。おいしい。これを自分が作ったなんて。上出来だ。


続いて、クリス担当の「全卵と牛乳のアイス」。見た目からして少しサクサク感がある。シャーベットやジェラートに近いというか、昔ながらの「アイスクリン」風だ。スプーンを挿し入れるというより、ほろほろとしたそれを掬うようにして口に入れる。これは……おいしい! フワっと鼻に抜ける卵の風味と甘み。濃厚さは無いが、爽やかだ。


そしてタマモの作った「メレンゲを使った牛乳たまごアイス」。ホイップを使わなかったのにメレンゲだけでこんなにフワっとするんだ。羽菜はちょっとびっくりした。さく、とスプーンを挿し入れる感触も王道アイスには及ばないものの、しっかりしている。すごいな、空気。口に入れると、程よい冷たさ! 空気がしっかり入っているからだろうか。シャーベットやかき氷よりも冷たさがダイレクトに攻めてこずに、じわじわと舌の上に広がっていく。それと共に甘みも。うーん、これもおいしい。


最後はファーリーの「たまごだけのアイス」だ。これはまず、しっかりアイスの見た目になっている事が驚きだ。卵と、それと砂糖だけでアイスってできるんだ。スプーンを挿し入れた感触も、さくっとしていてタマモのアイスと遜色ない。口に入れてみると、しっかりとアイス! 他のアイスよりもシンプルでさっぱりしているが、かえってそれが軽さを感じてスッキリする。考えてみれば、目玉焼きもゆで卵も卵のみだけど、それでもおいしい。アイスにしても、そのポテンシャルは健在なのだ。


「うーん。どれもおいしい!」

「うむうむ。アイスの柔らかさもいろいろなのじゃ。クリス殿、こんな感じで空気の混ぜ具合と凍らせ方で調整していくのじゃ」

「なるほどー。面白いね。アイスを作ること自体が楽しかったんだけど、これからは狙った感じにできたかどうかも楽しめそうだよ。ありがとう。タマモさん」


クリスはニコッと笑ってタマモにお辞儀をする。いつのまにか一歩後ろに控えていたファーリーも深々とお辞儀をしている。


「うむうむ。やっぱり自分でいろいろやってみると楽しいのじゃ。たまごは火加減を教えてくれたり、を教えてくれたりと、自炊するときの先生なのじゃ。存分に教えてもらうといいのじゃ」

「そうだね。いろいろ試してみるよ。なにせどんなアイスだって、80点は約束されているんだからね!」


夏の深夜、3人のあやかしはキッチンで楽しそうに笑っていた。アイス作り、確かに楽しい。でも、皆でワイワイ言いながら作るのもまた楽しい。それだけでもまた、80点出てるんじゃないだろうか。


――また遊びに来ようっと。羽菜は三角巾を脱ぎながらひとりそう思っていた。だって、皆でアイスを作って食べるなんてそれだけでもう、満点越えの160点は約束されているのだから。


---

今回の氷菓:たまごのアイス


材料

・たまご(1つ)

・牛乳(100ml)

・生クリーム(100ml)

・グラニュー糖(40g)


作り方

1:たまごを卵黄と卵白に分ける

2:卵黄とグラニュー糖をよく混ぜる

3:牛乳を沸騰しない程度に温め、少しずつ2に加えて混ぜ合わせる

4:生クリームにグラニュー糖を加え、7分立てほどにホイップ

5:卵液と生クリームを混ぜてミックスを作成

6:ミックスを冷凍庫に入れ、お好みの固さまで冷やし固めて完成


※分量はお好みで。砂糖と生クリームがあれば結構どんな割合でも滑らかになるのでお気楽でOKです。

※今回は卵白は使いませんが、入れても構いません。メレンゲとして利用してもOKです。

※卵は新鮮なものを使ってください。

※バニラエッセンスがある場合、ミックスに3~4滴垂らしておくと風味が格段にアイスっぽくなるのでお勧めです。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る