11.魔王との戦いの後

「…それで、お前の弟子と協力して魔王を倒したってわけか。


やるじゃねえか、ライル」


フィデス先生が、病室のベッド脇の椅子に座って、タバコを蒸しながらベッドに横たわっている俺に笑いかける。



ここは中央魔術学院の病院棟。


俺達と魔王の戦いから数週間が経過していた。


俺達は、魔王との戦いが終わったあと、事前に呼んでいた救援隊に救助された。


その後、俺は病院棟に寝たきりで、ずっと怪我の治療を受けている。



ロークの方も自傷などで身体にダメージがあったが、すぐに完治したらしい。


『らしい』という表現をしたのは、戦いの後、俺たちは隔離されたからだ。



ロークの身体に潜んでいた魔王の魂は、確実に消滅した。


だが、ロークの身体に魔王が潜んでいたのは事実で、まだロークが魔王になる可能性もゼロではない。



それを警戒して、俺達のいる光の国の上層部が、ロークを拘束したのだ。


もちろん俺はそれに抗議して、ロークを拘束しようとする連中を止めようとした。


だが、満身創痍の俺はちょっと動くだけで全身から血を流し、内臓という内臓が体内でねじ切れてしまうような状態だった。


俺はまともに抵抗すらできず、ロークは厳重な拘禁体制のもと、俺と引き離される事になった。


一応、光の国のお偉いさんには伝手がある。

俺達への理解もあるお方だから、悪いようにはされないはず…だと思いたい。



どのみち俺にはどうにもできないので、ここでロークの無事を祈るしかない。


「ロークが頑張ったんですよ。


俺は、ただあいつを応援しただけです。


…それだけでも魔王の妨害はひどくて、こんなナリになってしまいましたけど」


俺は全身包帯巻きになっている自分の身体を見下ろして、自嘲気味に笑い返す。



あの砂嵐の夜、俺とロークは魔王を退けた。


だが、俺は魔王を撃退するまでに、散々身体中を魔王の重力魔術で潰されてしまった。


もともと魔王の呪いに長年蝕まれて内臓がボロボロだったところに、魔王との戦いでダメージを負った結果、完全に寝たきりのまま過ごすことを余儀なくされた。


ここまで損傷が進んでいると、治癒魔術で治すのも困難な段階に来ている。



俺はロークを守るためとはいえ、無理をしすぎた。


魔王との戦いで、もともと数年しかない余命もさらに削られてしまった。



俺の命も、もう長くないだろう。


せっかくロークと結ばれると思った矢先にこれだ。



「…どうにも、全てが上手く行くっていうのは難しいみたいですね。



ロークの中に潜んでいた魔王を倒した。


その影響か、俺とロークの中にあった魔王の呪いも薄まってきた。


だけど、身体はとっくに潰れていて、ロークと同じ時を生きてやることも叶わない。


俺はロークを抱きしめて、生涯添い遂げて幸せにしてやると誓ったのに。


すぐに、その誓いを破ることになったわけで…」


俺は、拳に力を入れて、包帯に血をにじませる。





そんな俺の様子を見て、フィデス先生はおもむろに話しだす。


「…ライル。


お前は、『運命』ってものを信じるか?」


「えっ?」


唐突な言葉に、俺は困惑する。


「運命…ですか?」


「ああ」



俺は少し考える。


俺の人生を振り返ると、色々な偶然が重なった結果も多いが、ある意味運命とも言える縁が俺の人生の大事なところを占めている。 


ロークとの出会いも、魔王との関わりも、両親の死も、全てが密接に繋がっている。



それを運命と言うのであれば、間違いなく俺は運命というものの存在を、ほんの僅かでも認めざるを得ないだろう。


「信じる…とまではいかないですが、まあ、無いとは言い切れないとは思います」


「そうか……。


それであれば、今から話すことはすんなり分かるだろうな」


「?」


フィデス先生の言葉に、俺は首を傾げる。


「ライル……お前は、まだ死なねえ。


いや…死ねるわけがねえ、と言ったほうが正しいか」


「……ええっと…。


どういうことです?」


俺が死ぬわけないって?

こんな虫の息なのに?



「お前の疑問はもっともだ。


そんな呪いに蝕まれ、身体中が崩れている状態から、どう生きていくんだってな。


だが、お前は死なない。


死ねば、お前をこれから待ち受けている運命ってやつが歪んでしまうからな」



「それはどういう……?」


話がつかめず、俺はフィデス先生に問いかける。


先生は、手元に儀礼用の装飾を掲げて答えた。


「俺は代々神官をしている家系の出身だ。


古めかしい儀礼や占いには、他の連中とは比べ物にならねえくらいに精通している自信がある。


それでな、俺の一族が使っていた占いの中には、人の運命の線って奴を見ることができるものがあるんだ」


「俺の運命を見たってことですか?」



「ああ、お前が病室でぐったり倒れている間にな。


正直、俺もお前がボロボロになって戻ってきたとき、もう手遅れだと思っていたんだよ。



これはもう誰にも手を付けられない。



お前らなら魔王を打ち倒せると信じていたが、ここまで魔王が爪痕を残すのは想定外だった。



お前は生きているのが奇跡で、帰ってきたその日に死ぬと思っていた。


だが、お前は何日も生き延びた。



それどころか、一度瀕死の状態から意識を取り戻し、今となっては俺と話をできる程度には回復している。



明らかに異常なんだ、お前のしぶとさは」



俺は自分の両手を見てみる。


包帯がぐるぐると巻かれていて、常に血が滲んでくる。

手だけではなく、全身の内臓に至るまでがこんな感じだから、オレの今の身体はほとんど死人みたいなものだろう。


死ぬのは時間の問題とはいえ、こんな状態で生きているのは確かに異常だ。



フィデス先生が特性の魔力タバコで鎮痛効果のある煙を出してはいるものの、会話ができるくらいには身体に余裕があるのもおかしい。



「…言われてみれば、俺の今の状態は異常ですね…。


これが、運命の仕業だと?」


フィデス先生がタバコの煙を蒸して、答える。

ちなみにこのタバコ、吸えば吸うほど健康になるらしい。



「ああ、そうだ。


明らかにお前の状態は、運命の力ってやつが関わっている。

そう思ってちょいと手間を掛けて、お前の運命を占ってみたんだよ。



それで分かったんだ。


ライル……お前ってやつは、この世界の淀みに愛されちまったみたいなんだよ。



お前とローク・プリマベーラは、生まれついて淀みと縁が深かった。


それがさらに、先日に魔王と戦ったことで、お前たち二人は魔王を通して世界の淀みに、より深く近づいてしまった」



世界の淀み。



それは、ここ数百年の間、世界中で観測されるようになった呪いの塊だ。


この呪いには強大な負の力が込められていて、触れたものに絶大な力を与える代わりに、正気を失わせるほどの憎悪を抱かせる性質がある。


あの魔王もかつては無害な獣族の娘だったが、この淀みの呪いの力に染められてあんな化け物になったと言われている。



非常にまずいことに、淀みは一箇所だけに湧くわけではなく、世界中のあちこちに発生している。


つまり、あの魔王のようなやつが、これから先も発生してくる可能性があるというわけだ。


第二、第三の魔王を産まないように、世界中の魔術師が淀みの発生源を探し回って破壊してはいるが、人手がとにかく足りない。


世界はあまりに広く、淀みに対処できる魔術師の数も魔王との戦いでずいぶんと減ったからだ。




だから、最悪の場合はこれから先も、魔王のような奴らと戦わねばならない。


もっとも、俺はこの身体をなんとかしないと戦うもクソもないわけだが…。



だが…いや、そうか。

俺は自分の状態に納得した。



俺が戦わなければならないから、それまでは俺は死ぬわけには行かないのだろう。



「話を整理すると。


俺は、淀みの呪いと深く関わった。


それによって、淀みの呪いと戦い続ける運命に囚われることになった。


だから、少なくとも淀みの呪いを根絶するまでは、いくら身体が蝕まれていても死ぬことができない。


……そういうことですね?」


「ああ、そうだ。


ライル、お前はもはや、この世の通常の理から大きく離れてしまった。



淀みの存在自体が世界の理を破壊するような代物だ。


そんな淀みに深く関わったお前は、命ある者の運命である、死と大きく切り離されることになったんだ。



お前が死ねるのは、淀みと関わったときだけ。



より具体的に言うなら、魔王のような、淀みに染まった連中と殺し合いをしているときに、お前自身が殺されること。


それか、ありとあらゆる淀みの発生源を消し去って、淀み自体を根絶するか。


そのどちらかでなければ、お前は死ぬことができない。



なんたって、お前は淀みの呪いに宿敵として、深く愛される運命に囚われてしまったんだからな」


「では、この状態でも死ぬことはない?」


「おそらくな。


ただ見たところ、死なないってだけで、肉体のダメージが回復するわけじゃない。


今のお前は生ける屍のような状態で、ずっと死ぬ一歩手前の状態で世界に留まり続けているんだ」


俺は包帯の下の自分の身体が、どんなふうになっているかを想像して、少し嫌な気分になった。


それと同時に、これから先の運命について想像した。



「………死にはしないけど、回復はできないってことは…俺はずっとこのまま寝たきりで、永遠に死と生の狭間を生きていくってことですよね。


それか、魔王のような淀みの影響を受けたやつに殺されるか…」


「淀みを根絶するって手もあるがな。



お前は淀みの呪いに愛されてしまった。


ロークや魔王のような、淀みに染まった奴らからしてみれば、お前はずいぶんと魅力的な存在に映るらしいからな。



向こうの方から、お前に会いに来るだろう。

そこで来た奴らを片っ端から倒してやるのも、手だな」


魔王のような奴らが、俺のもとにやってくる…。

考えただけで、頭が痛くなる。



それに、こんな身体でどうやって戦うっていうんだ?


今にも頭を抱えそうな俺を見て、先生は話を続ける。



「まあ、それができる可能性は、お前だけじゃほぼ確実にゼロだな。



お前の運命は、相当に厳しいものになったのは間違いない。


魔王のような奴らに付け狙われるわ、身体は常にボロボロで朽ちかけているわで、さっさと死んだほうがマシとさえ言えるような状態だ。



…だが、これはお前一人の場合だ」



「一人の場合……?


……あっ…!」


俺は部屋の外の気配に気付いた。

俺にとって、一番馴染み深いやつの気配を。


「ま、これから先の話は、外で待っているやつに入ってもらったほうが分かりやすいだろう。


おい、入ってこいよ」


フィデス先生は、部屋の扉に向かって呼びかける。


すると、部屋の外から白い髪をした獣族の女───俺の弟子であり、最愛の女であるロークが入ってきた。



「ローク…!


お前、無事だったか!?」



「ボクは全然大丈夫!


色々あったにはあったんだけど…とりあえず無事に開放されたよ。

女王が話の分かる人で良かった。


それはそうと、キミの方はずいぶんとボロボロじゃないか。


そんな寝たきりだと、ボクがいない夜に寂しさで枕を濡らしてたんじゃない?」


そう軽口を言いながらロークは俺の枕元に歩み寄る。


「へへっ、生憎だが、俺はこのナリだろ?

俺の涙腺もぶっ壊れているみたいでさ。

涙も出ないんだよ。


そういうお前はずいぶんと元気そうじゃないか、ローク?」


ロークは俺の頭のあたりに手をかざしながら応える。


「まあね。

あの日魔王と戦った日は流石に大変だったけど、今はむしろ絶好調だよ。


だから、こんなこともできる」


そう言って、ロークは俺の頭にかざした腕に魔力をこめた。


すると、ロークの手元が光り、そこを中心として、みるみるうちに俺の傷が治まっていった。


「う、うおおお…!?

ローク、これは…」



俺は自分の腹や胸なども押さえてみて、内臓の調子も確かめた。


確信はないが、体の奥からうずくような痛みが急速に無くなってきていることから、体の内側までキレイに治っているのが分かった。


どれだけ学院の一流の医者が治癒魔術を試みても、まるで効果がなかったのに。



「ただの治癒魔術、だよ」


ロークは当たり前かのように言う。


「いやいや、ローク。

おかしいにもほどがあるぞ。


俺の身体は一流の医者が診ても、治療を諦めたくらいにボロボロだったんだ。


物理的にも、魔術的にもな。



それをただの治癒魔術で治したって?

流石にそういう嘘はやめて欲しいな。


俺はさっきまで老い先短い命を儚んでいたんだ。

それが、こんなに簡単に治るなんて…」


と言いつつ、俺は再度自分の身体の調子を確かめる。


包帯がグズグズに血を吸っているから分かりにくいが、やはり、治っている。


「…まじ?


夢じゃなくて?」


俺はあまりの幸運に、現実さえも疑いそうになる。


その様子を見て、ロークがクスリと笑いながら、俺の頬を指で突っついてくる。


「驚くのは分かるけど、ボクがキミの身体を治したのは現実だよ。


ボクにとっては、ただの治癒魔術を使うだけで、キミのような状態でも全快させることができるんだ。


……まあ、色々と訳ありなんだけどね……」


ロークはその先を言いづらそうに、肩をすくめる。



そこでフィデス先生が言葉を挟む。


「今度はお前が魔王の力を受け継いじまった、てところか?


それでお前の使う魔術が、どれも規格外の効果を発揮するようになったと」



ロークが先生の方を見て応える。


「ええ、そうです。


ボクが、魔王の力を使えるようになりました。


それで、ちょっと普通の治癒魔術を唱えるだけで、ライルの傷も全部元通りになるくらいです」


俺は思わず聞き返した。


「ま、魔王?」


言いながら、俺は自分の血の気が引いていくのを感じていた。

俺はロークが、魔王に乗っ取られたのかという想像を少しだけしてしまったのだ。


そんな俺の懸念に、ロークは一瞬で気付いた。


「だ、大丈夫だって!


ボクが魔王に乗っ取られたとかじゃなくて、ボクはボクのまま、力が強くなっただけなんだ」


「でもお前、魔王の力って…」


「魔王の力は強大すぎて、魔王の魂みたいに消滅することがなかったんだよ。


それで、ボクがその力のほとんどを受け継いだみたい」


「そうなのか…。


でも、それって本当に大丈夫なのか?

それだけ強力な力なんだろ?」


俺は、魔王がどのようにして発生したのかを思い出す。


ただの村娘が淀みの呪いに染まり、絶大な力とともに、憎悪と狂気に呑まれた結果が魔王だと。



今見たところ、ロークは魔王の力を制御しているように見える。


しかし、魔王の力は莫大な呪いの塊だ。


その力は、ロークの身に余るのではないか。



俺は、ロークがいずれその力に呑まれてしまうのではないかという不安が拭えないのだ。


この間の戦いで、ロークが魔王に乗っ取られることは避けられたが、今度はローク自身が魔王のような存在になってしまう。


そんな不安が浮かび上がってきた。




そこに、フィデス先生が口を開いた。


「ライル。

お前が今抱いた懸念は、正しい。


このままだと、ロークは魔王のような狂気に呑まれるリスクがある。


そうなれば、世界はまた混乱に陥るし、お前がロークを討ち取らなければならなくなるかもしれない」


その言葉に、俺は思わずベッドから起き上がった。


しかし…。


「そんな…!


……うっ…!い、痛い…?」


俺は急に、お腹のあたりに腐っていくような痛みを感じた。



「……!

ライル、大丈夫?」


ロークが心配そうに俺の顔を覗く。


「あ、ああ、大丈夫。

ちょっと痛みが戻ってきただけ…?


…!!うっ…うう…がはっ!」


俺が喋っている途中で、急に腹の底から血が湧き上がってきて、そのまま口から大量の血をぶちまけてしまった。


「わあっ!

全然大丈夫じゃないじゃないか!」



ロークが慌てて、俺の身体を診る。


そして、俺の身体に再度治癒魔術をかけながら、俺の身体をくまなく見ていく。



「 ……うん、とりあえずは大丈夫だね。

どうやら、また内臓が傷んでしまったみたいだ。


でも、なんで…?

ボクが病室に入った時に、完璧に直したはずなのに」


ロークは不思議そうにしている。

俺も訳が分からない。


「いや、確かにお前の治癒魔術は効いていたよ。

ただ、急に傷が復活したような感じで……いたたた…まだ痛みの名残が残ってる…」


俺はお腹を押さえ、ロークがそれにまた治癒魔術をかけていると、フィデス先生が声をかけてきた。


「…一時的に治すことはできるが、お前の身体はすでに限界を迎えている。


少しでもロークの治癒の力が途絶えてしまうと、お前の身体に刻まれた傷が復活するみたいだ」


「それじゃ、俺がまともに生きていくためには、ロークにずっと治癒魔術をかけてもらわないといけない?」


「そういうことになるな」


「そんな……」


俺は言葉を失う。

ロークの負担がでかすぎると思ったのだ。


すると、ロークが俺の手を握った。



「それはボクが何とかするよ。

ボクがずっとキミのそばにいて、キミを治し続ければいい」


「いや、それはダメだろ。


お前と添い遂げるつもりではあるけど、それだと四六時中俺の介護をしているだけでお前の人生終わっちまうじゃないか。


それはさすがに…」


「ボクはそれでも全然いいんだけどな。

キミがいない人生なんて考えられないし。


それに、ボクにとってはキミの介護は楽しいと思うよ」


「いや、そうは言ってもなぁ……ずっとつきっきりで一緒ってのも良くねえとは思うぞ」


俺は難色を示す。



ロークは乗り気だが、死にかけの俺に何もかも縛られる人生を送らせるのは嫌だ。


共に歩んでいくとはいえ、少しはお互い自由になる時間はあったほうがいい。


その他にも色々と…例えば、ロークの力のことなど、考えないといけないことが多い。



俺は、少し考えてからフィデス先生に話しかけた。


「……フィデス先生」


「おう」

フィデス先生は俺の方を見る。


「先生は以前、俺がロークと添い遂げたいと相談したときのことを覚えていますか?」


「ああ、もちろん」


「そのときに『ロークと添い遂げる手はある』と言っていましたよね。



その方法、今の俺たちの状況でも使えたりしませんか?」


俺がそう言うと、フィデス先生は静かに頷いた。


「ああ、使える。

ちょうど、それをやろうと思ったところだ。


他に手はないしな」


「!」


フィデス先生は俺の反応に頷き、言葉を続けた。


「結婚式だ」


「へ?」


俺は先生の言葉を聞き間違えたのかと思った。



「結婚式をやるんだよ、お前たちの。


俺が仲人をしてやる。

学院中を巻き込んだ、とびきり派手なのをやるぞ」



フィデス先生は、くっくっくと、心底楽しそうに言った。





======



あとがき・解説


戦いの後の話。


次回、唐突に弟子との結婚式です。

先生にはいろいろと考えがあるようです。


ライルには多分、女難の相があるようです。

これからロークというめんどくさい女と結婚するのもそうですが、この先も魔王のようなヤバい化け物女に狙われる運命にとらわれてしまいました。


この先もなんだかんだヤバい奴と戦ったりしますが、最終的にはロークと末永く幸せに生きていきます。



ちなみにライルたちは、光の国、と呼ばれる国にいます。

代々、絶大な魔力を持っている女王(魔女も兼ねている)が治めている国ですが、ライルは現女王の甥にあたる人物です。

なので結構、ライルとロークは女王から好意的に扱われているという事情があります。

本当は女王も出す予定だったのですが、話の展開的にあまり出す必要がなくなってしまいました。


ライルの親について整理すると…

・ライルの父親→異世界から来た勇者的な人。多分日本人。魔王の呪いによって既に故人。

・ライルの母親→光の国の王族の女性。現女王の腹違いの姉。魔王の呪いによって既に故人。



それとこのシリーズ、いったんあと数話で終わります。


ロークと正式に結ばれる話(結婚式、初夜)や、反省した魔王(の生まれ変わり)を受け入れる話とかをした後に、子供が生まれる話を書いて、ひとまず完結です。

二人の初夜はシリーズに含めると話全体の年齢制限が上がってしまうので、独立した単話で、見たい人だけ見れるように投稿しようかなと思います。


そのあとは、後日譚としてその後のライル周辺の話とかを可能な限り書いていくのと、ライルとロークの間にできた子供たちの話で新シリーズを書いていく予定です。(話としてはほとんど独立していて、世界観が共通しているだけです)



ライルの子供も、また厄介でやばいヤンデレ女に執着される運命です。

凍るように寒い北方の大地で、とてつもなく怖い氷の魔女に捕まってしまうらしいです。

その血の定め。


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魔術学院最下位クラスの俺、首席の天才王子様系女子の師匠なのだが、弟子が俺から自立してくれない件 やまなみ @yamanami_yandere

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