第三十九話
『あの、
『ああ、大丈夫だ。どうした?』
『ちょっとワーケーションハウスまで、きてもらえないでしょうか?』
『いいけど、LINEじゃ話しにくいことなのか?』
『はい。出来れば
『分かった。今から行く』
LINEの内容がちょっとよそよそしかったので、俺はちょっと心配しながら軽トラでワーケーションハウスに
何か
「
俺は、聞いてみた。
「亘司さんが、どうした?」
「亘司さんが
「ああ。
「でも涼子さんは全然、気づいてないんすよねえー」
慶介の話によると、慶介と
慶介は再び、『ふうー』と煙を吐き出した後に聞いてきた。
「僕たちが会社で働いていた時、亘司さんは誰とも付き合っていなかったんですが、知ってましたか?」
俺は、
慶介の話だと亘司さんには、俺たちが入社する前に同じ職場に彼女がいた。一年間付き合った後、亘司さんはその彼女にプロポーズして、
慶介は、
俺はそうだろうなと、
慶介は、話をつづけた。それからは
慶介はずっと、そう決めてしまった亘司さんをもったいないと思っていたが、
「なのにですよ、その亘司さんがですよ!」と、慶介は続けた。
「亘司さんは、涼子さんに気があるんですよ。見ていれば、分かります。それに涼子さんの
なるほど。俺は気持ちを落ち着かせようと思って、タバコに火を付けた。そして煙を吐き出してから、聞いた。
「で、お前は、どうしたいんだ?」
慶介も煙を吐き出した後に、告げた。
「僕と伊織と健一郎さんと佳奈さんと、そして亘司さんと涼子さんでトリプルデートをしようと思っています」
俺は当然、
「そこで亘司さんには、涼子さんに
俺は更に、驚いた。
「いやいや、待て。何もそこまでしなくても、いいんじゃないか?」
だが再び、慶介は言い切った。
「いえ、その時は、亘司さんに出て行ってもらいます」
俺は、当然の
「どうして、そこまでするんだ?」
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