第三十四話
俺は、何とか話がいい方向に進んできたなと、『ほっ』とした。すると、スマホが
『こんばんは、
俺はそれを見て、ひらめいた。そうか!
俺は涼子さんのことを、亘司さんに相談してみようと思った。亘司さんはすごく頭が良い人で、会社で働いていた時に何度も仕事のアドバイスをもらって助けられたからだ。だから今度も、何かいいアドバイスがもらえるかも知れないと思った。
俺は、
「ふーむ、それもいいかも知れんなあ……。涼子、お前はどうだ?」
それを聞いた涼子さんも、頷いた。
「アタシもいいわよ。そのワーケーションハウスに、ちょっと興味があるから」
なので
「お
「うん、久しぶり。元気そうで何よりだよ。で、そちらの女性は?」
すると涼子さんは、元気な声で
「はーい! アタシは
そして俺は、説明した。涼子さんは道夫さんのお
「へー、二人は同じ会社に勤めていて、ここで働いているんだー?」
「はい。自然の中だとリフレッシュも出来て、働きやすいです」
「ワーケーション、最高でーす!」
すると涼子さんは、
「はーい、アタシ、ここに引っ
突然のことでもちろん慶介は驚いた表情になったが、受け入れた。
「はい、ご
「えーと、出来るだけ早く。
「なるほど。ありがとうございます!」
あまりに突然に涼子さんの住む場所が決まったので俺も驚いたが、涼子さんが決めたことなので、まあいいかと思った。すると次は仕事か……。
俺は、亘司さんに相談してみた。涼子さんは日本の会社を良くしたいと思ってコンサルティング会社で五年間働いたが最近、
「なるほど。涼子さんは、意識が高い女性のようだね……」
少しすると
「うん。これなら、どうだろう……」
そして涼子さんの隣に、座った。
「あの、涼子さん、ちょっとよろしいですか?」
「え? 何? っていうかあんた、誰だっけ?」
亘司さんは再び、銀縁メガネのブリッジを右中指で押し上げて答えた。
「私は、
「あー、なるほど。アタシは涼子、ヨロシク。で、何?」
「はい。あなたの次の仕事のことですが、『
涼子さんは、何それ? という表情になった。
「『地域おこし協力隊』?」
亘司さんは、説明した。『地域おこし協力隊』は、多くの市町村にあります。それは都市地域から
すると涼子さんは、腕組みをして考え始めた。
「うーん、なるほど。『地域おこし協力隊』か……。アタシは今まで東京に住んでいたから、このZ市の『地域おこし協力隊』になれるか……。うん、
そして涼子さんは、亘司さんの肩を『バンバン』と
「あんた、亘司さんだっけ。あんた、なかなかやるわね! わはははは!」
俺は、亘司さんに何てことを?! と
「さあ、問題が解決したところで、亘司さんにも
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます