第三十二話
次の日からまた、日常が戻ってきた。
一つ目はヒマさえあれば
そして二つ目はやはり、ヒマさえあれば
でも、
そんな日々を過ごしていると、あっという間に土曜日になった。俺は軽トラでワーケーションハウスに佳奈さんを迎えに行き、軽井沢に向かった。そして旧軽井沢銀座通りを、二人で歩いた。商店が並んでいる通り道はアスファルトではなくレンガなのが気に入って、二人で歩いてみたかったからだ。佳奈さんも、「良い
「あ、あのお店を見てください! 古くて歴史を感じさせて、味がありますねえ!」と、はしゃいでいる佳奈さんを見ていると幸せな気持ちになった。俺はいつかこの気持ちを、楽しそうな佳奈さんを見ているだけで幸せになるこの気持ちを伝えなければならないと思うと、心がざわついた。もし告白して佳奈さんにフラれたら、もう二度とこんな幸せを感じることはできないと思ったからだ。
昼食はレストランで、
それからせっかく軽井沢にきたんだからお
「あ! そのキーホルダー、可愛いですね! どこにあるんですか?」
俺が場所を教えると、佳奈さんもそのキーホルダーを持ってきた。
「えへへ、おそろいですね。これにワーケーションハウスの、部屋のキーを付けようっと!」と
「来週また、お出かけに付き合ってくれませんか?」
すると佳奈さんは、微笑んで答えた。
「はい、いいですよ」
俺はちょっと
「今度は土曜日じゃなく金曜日の夜なんですが、いいですか?」
俺は
「はい。もちろん、いいですよ」
その答えを聞いた俺は、取りあえず『ほっ』とした。だがやはり、告白してフラれたらどうしよういう不安も
俺はワーケーションハウスで佳奈さんを
「あの、どうしました?
俺は、「何でもありません、おやすみなさい」と答えて軽トラを
次の日からまた、日常が戻ってきた。だがやはり俺は、どこの夜景を見に行こうかとスマホでググる時間が多かった。そしてさんざん悩んだがついに、俺は佳奈さんに告白する夜景の場所を決めた。それは、木曜日の夜のことだった。やっと場所が決まって『ほっ』としていると、思わね人物が俺の一軒家にやってきた。
「おーい、あんちゃん! いるかー?」という声がしたので、俺はドアを開けた。するとそこには、
俺は取りあえず、「外は少し寒いですから」と道夫さんを一軒家の中に
「あんちゃん、実はちょっと相談があるんだが……」
道夫さんの話によると今、
そして大学を卒業すると、東京のコンサルティング会社に就職した。だが五年半経った最近、会社を
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます