第16話 北条の政策
氏直様には、これから北条家の軍師として活動を行うように要請された。
それで一度忍城に戻った。すると…
葉月「四郎!」
葉月が病床からの復帰を遂げていた。本当に睦月さんたちには感謝しかない。
しかしその休みも束の間。
すぐに俺は葉月と共に氏長様に連れてかれ、小田原城に再び向かうことに。
また、清弘さんは伊賀に戻り…
四郎「それにしても…ここら辺は盗賊とかがいないのですか?」
一度も盗賊を見かけてないのでそんなことをふと聞いてみる
氏長「いるにはいるが、氏直様がたまの不満を最小限に抑えられているので最近領土になったとこにしかおらぬのだよ」
四郎「四公六民。ですか…」
四公六民とは、主に北条氏が行なっていた年貢を10としたうちの四を公(領主)に、六を民(百姓)にすると言うもの。当時は五公五民や二公一民と言った重税が多く、当時からすればとても民に優しい政策だった。
氏長「そうだ。だから民はよく我らに従い、いざと言うときも、中からは崩れない」
事実、史実では小田原の役の際、15歳から70歳までの健康なものを集めることができ、戦の最中にも、小田原城に籠城し、裏切ったのは松田父子のみと言うことであった。
葉月「あれは?」
氏長「あれは…河越城だな。大道寺殿と少し話してくるか…すみませぬ。少し寄り道させていただきまする。泰親と、護衛を少しつけるのでそのまま小田原に向かってくだされ。それとこれは手形です。関所の時に出してくだされ」
四郎「わかりました」
そうして氏長様と別れ、小田原城に向かう。
武蔵国と相模国の国境近く
ビュッ
風を切る音がした。
北条兵「何奴?」
兵がそう言った瞬間俺らは喉元に刃を当てられていた。葉月も反応できておらず、全員の喉元に刃を当てられていた。盗賊が少なかったんじゃなかったの?あるぇ?
そう思っていると泰親様が大声でこう叫ぶ
泰親「小太郎殿!泰親だ」
小太郎「なんだ泰親殿か…」
泰親「成でわからんかったか?それとなんだは心に来る。やめてくれ」
小太郎「すまんすまん…でもあまりこっちには来ないではないですか」
泰親「確かにな」
小太郎・泰親「ふふっ」
そう笑った…気づいたら喉元に当てられていた刃は全て消え、藍染の装束の物に吸い込まれてった。分身の術かな?忍者で関東。この人はおそらく…
泰親「小太郎殿」
風磨忍軍の長、風磨小太郎だ。
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