第二章 関東の獅子

第13話 天正壬午…あれ?違う?

清弘さんは上方の情報をたくさん持っていた。百地さんとの連絡を交換しているからだ。百地さんらは京都に入り、志摩にいた伊賀忍者のみんなは雑賀衆のいる紀伊に移ったようだ。


織田家は信忠のもと、再編成が行われた。

本来なら摂津にいた津田信澄を殺害するが、それを信忠は阻止。信忠は信澄を配下に取り入れ、柴田勝家、織田信孝、滝川一益で同盟を組む。また、勝家配下にいる佐々成政と佐久間盛政もこれに合わせ、蜂起。毛利に密かによしみを通じて反秀吉同盟を締結した。山崎の合戦後力を強めていた羽柴秀吉の勢力に対抗した。一方秀吉は池田恒興と筒井順慶の後大和を治めていた堀秀政、病床に伏しているも力はある蒲生氏郷、伊勢を収めている織田信雄、朝廷との関わりの深い細川藤孝、忠興父子を味方につけた。ここで気になるのが宇喜多秀家及び上杉景勝、大友義鎮の動向だが、三人は静観を決め込んだ。また、長宗我部元親は織田への恨みから秀吉方に参入。毛利輝元は反秀吉に参加した。


四郎「信忠さんが生き残るだけでこんなに混沌カオスになるとはね…」

清弘「信忠が死んでたら秀吉の天下だったろうに…」

氏長「何を話しておるのだ?四郎殿、清弘殿」

四郎「上方の方の情勢を…」

清弘「簡単に言いますと…」


秀吉方(織田信雄方)       


近江 長浜城 羽柴秀吉   

播磨 姫路城 羽柴秀長   

同上 小寺城 黒田官兵衛  

讃岐 疋田城 三好秀次

大和 高取城 堀秀政    

江南 日野城 蒲生氏郷   

伊勢 松ヶ島 織田信雄   

志摩 鳥羽城 九鬼嘉隆   

同上 清洲城 織田信包  

摂津 兵庫城 池田恒興   

丹後 宮津城 細川藤孝   

土佐 岡豊城 長宗我部元親 


信忠方


近江 安土城 織田信忠

美濃 岐阜城 織田信孝

摂津 有岡城 津田信澄

尾張 長島城 滝川一益

若狭 佐和山 丹羽長秀

越前 北庄城 柴田勝家

美濃 犬山城 稲葉一鉄

越中 小丸城 佐々成政

加賀 金沢城 佐久間盛政

信濃 高遠城 森長可

安芸 吉田城 毛利輝元


清弘「となってます」

氏長「ううむ…終わってるな」

四郎「やはり秀吉方ですかね?神流川にて滝川一益を破ってしまいましたし…」

氏長「でも家康も穴山梅雪亡き後の甲斐を奪って高遠の森長可を倒す動きをしておる。もし家康が羽柴秀吉方についたなら我らは信忠方につき、駿河の攻撃を行うと思う」

清弘「なるほどなるほど…」

親泰「兄者!小田原からの招集だ!」

氏長「わかりました!四郎殿、清弘殿お館様にもその情報を教えてたい。ついてきてもらえるか?」

清弘「かしこまりました!」

四郎「はい!」


そうして俺らは急遽現北条家の当主である北条氏直と会うことになった。

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